才能スイッチ(三浦将)
『才能スイッチ』(三浦将)
本書は、コーチでありMBA取得者のコンサルタントであり、習慣化スペシャリストである著者が、潜在意識の奥にある心の「枠組み」を解放し、まだ覚醒されていない才能のスイッチをオンにするために書かれた一冊です。人間の脳のうち使われているのは4%くらい。残り96%をいかに使えるか。興味深く、表記もとても読みやすい内容でした。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯潜在意識が最も求めるもの
・「潜在意識が安心安全を感じている」という状態なしに、スキルやノウハウを使って一生懸命にアイデアを生み出そうとしても、残念ながら高い成果は望めない。
・潜在能力が最も発揮される状態は、リラックス度が高く、適度なストレスある状態。会社のシステムや上司のマネジメントがいかに、過度のストレスやプレッシャーのかからない状態を作ることができるかが、一人ひとりの潜在能力の発揮のキーになる。
◯創造性発揮がドライバーになる
・その人が「本当にやりたい」と思ったことほど、それを達成するためのアイデアの発想も出やすいし、才能のスイッチも入りやすい。
・均一化や標準化、これらのことの逆のことをすることが、創造性の発揮のキーになる。実際の創造性の発揮は、「組み合わせ」によって起こることが主になる。
◯スイッチを入れるための土台
・土台とは、自己理解や、心構え、仕事への向き合い方や、準備の姿勢、探究心。つまりマインドのこと。習慣が変わることにより、ブレーキとなる心の枠組みがどんどん外れ始め、マインドが成長し、人生もやがて大きく転換していく。
◯バカになる勇気
・リラックス体質こそが、潜在能力の発揮を阻む心の枠組みが外れている状態。リラックス体質になればなるほど「◯◯でなければならない」「◯◯せねばならない」というような、様々な枠組みが外れて、心が自由になっていく。
・バカになるとは、様々な執着や偏見を手放して、素直になるということ。
◯空っぽになる勇気
・空っぽになるとは、意識が過去にも未来にもいかず、「今ココ」にある状になることが肝心。人間は余分な思考をする生き物。だから余分な思考を押さえつけるというようりは、「出てきたら、次々と横に置いて、それ以上取り合わない」という感覚が大切。
◯失敗する勇気
・「もっと失敗を恐れない人間になりたい」というのであれば、失敗のイメージを変えてあげるのが大切な一歩になる。
・イメージを変えるといっても、完全にポジティブにする必要はない。はっきりいってそれは自然ではない。少し変えてあげたり、新しい良いイメージを付け加えてあげたりすればいい。
・失敗する勇気を高めるためには、小さなチャレンジを繰り返す習慣をつけることがとても効果的。重要なことは、あなたにとって「ちょっと勇気を出したらできる」というレベルのことを毎日繰り返すこと。
◯想像力を生む3つの力
①観察力
②質問力
③ハイブリッド力(組み合わせる力)
・有効性の高い知識(スキル)×行動(習慣)=実践力
◯観察力の覚醒
・観察力とは「気づく力」
・好奇心×感覚の鋭敏性=気づく力(観察力)
◯感覚の鋭敏性の高め方
①注意を向ける対象を決める。
②空っぽになって観察する習慣をつける。
③疑問を投げかけてみる。
④感覚の軸を作る。
⇨かすかな違和感・不一致感が大きなヒントになる。
◯質問力の覚醒
・一番大事なことは、とにかくシンプルな質問を繰り返すこと。質問は人に対してする場合もあるが、息をするように随時質問している状態では、そのほとんどは自分に向けて放たれている。
・外的偶然は内的必然に起因するもの。そのトリガーとなるのが、常日頃からの自分への質問の習慣。そしてその外的偶然が、あなたの潜在能力の発揮の結果。
・ただイメージするのではなく、その最高の瞬間が、まるで今この瞬間に起こっているかのように五感全体が感じるくらいにイメージする。
・実現したい瞬間を深くありありとイメージすると、その実現のために人間の体は動き出す。そして、それが行動の差となって現れてくる。
・ありありとしたイメージを持つことによって、あなたの脳や潜在意識は活性化し、潜在意識の奥からの答えが出てきやすくなる。
◯睡眠を活用したアイデア創出法
・潜在意識に影響を及ぼすという意味では、すみんに入る直前というのが、1日のうちで最も重要なタイミング。
・『アイデアのつくり方』(ジェームス・W・ヤング)より
①アイデアを創出しようと思っていることに関連する知識や情報をまとめたものに、寝る前に高速で目を通す(5分くらいが目安)。
②上記に関連しない知識や情報に関するものに高速で目を通す(関心のあるものならなんでもOK)。
③その後にすぐ寝る。
潜在意識を開きやすくして、もともと持っている才能を引き出していこうという本書。ちょっと知っているだけで、毎日積み重ねていく質が変わっていきますね。