MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

GACKTの勝ち方(GACKT)

GACKTの勝ち方』(GACKT)(◯)

 今回、GACKTROLANDを続けて読んだのですが、どちらもいいし、両方読んだからこその共通点・相違点という見方できておもしろい内容でした。以前からビジネス本コーナーに平積みされていたのが気になりつつも、なかなか買う気にまではなれな買ったのですが、お正月のテレビ番組「芸能人格付けチェック」で62連勝というのを見て「この人どんな人???」っていう疑問が湧いてきて買ってみました。実業家として成功している考え方、在り方が盛り込まれています。「ファンのメンターであり続けたい」。そのために、覚悟を決めて困難な方を選び、必ずやり遂げ、背中を見せる。ファンの先頭を突っ走る生き様を感じる一冊です。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯ファンのメンターであり続ける

・どんな辛いことや無理なことでも必ずやり通す。

・大変なことから絶対に逃げてはならない。大変なことから先にやる。迷ったらしんどい方を選択する。つまり、常に辛い方を選択し、怠らない。それが日常生活の基盤になる。

・基本的には自分の価値観や信念に基づいてやることを遂行するのだが、それは一方で、何かを諦めるファン、諦めそうなファンの代わりにやってみせるということでもある。そんな彼らに対し、「私もやればできる」「諦めないで続けよう」と思わせることもボクの使命。ファンの想いを預かり、代弁し、「できるだろ?」と魅せる。それがGACKT

 

◯言い切る

・はっきりと言い切る。そんな一つ一つの言葉を積み重ねていくうち、「GACKTのインタビューを読んでいると勇気が出る」「元気が出る」「諦めようとしていたけど、もう一度がんばってみる」そういう言葉がファン一人一人から返ってきた。

 

◯「こいつおもしろいなと思ってもらえることが大切

・仲良くなって魅力を感じてもらったら、「じゃぁ、何かできることないかな?」と相手が言ってくれれば、そこからビジネスが始まる。実はこの言葉を言ってもらえる関係性を築けるかが、あらゆるビジネスにおいて極めて重要。

 

◯演出力とポジショニング

・しゃべる量はそれほど問題ではない。自分を印象付ける方法は、自分の演出力とポジショニング。

・皆が話しているから自分も話そう、などしなくていい。協調性とは、主張できない者の免罪符に過ぎない。

・話をしているとき、話が上手な人は前のめりになっていることが多い。常に隙間を探している。隙間を見つけ、オマエのポジションを取れ。

・テレビは年間5本しか出ないと決めている。希少価値を作る、飽きさせない。焦らす、待たせる、期待させる。

 

◯覚悟

・勝負に必要なのは覚悟。覚悟がない者が多すぎる。

・決められるかどうか。どんなことでもまず決める。あとは決めたことを最後までやる。それが覚悟。

 

◯ブラフ(ハッタリ)

・最後まで自分の手札は見せない。圧倒的な努力をした上でブラフか実力か。そうやってボクは最後まで勝ち続ける。

・どんな時でもこの緊張感を感じられることが大事。緊張感のない者に勝利などない。

 

◯知・覚・動・考(とも・かく・うご・こう)

・「知・覚・考・動」の人が大半。ではなく、「知・覚・動・考」。たったこの二つの違いが成功する人とそうでない人を分ける。

・物事を知って覚えたらとにかくすぐに動くこと、行動すること。動きながら、知ることも覚えることさえもできる。逆に行動しないと、知っていてもその真意がわからなかったり、覚えたことさえどんどん忘れていく。だからこそ、行動こそが結果を出す一番の近道。

・「どうやったらもっとうまくやれるのか」それだけでいい。

・失敗することもあるし、恥ずかしい思いをすることだってある。だが、その恥ずかしさも、自分を成長させるための大きな糧となる。

 

◯思考

・すべての人間の行動は思考が支配している。思考が結果を生み出す。

・思考というのは、日々の生き方で9割が構築される。残りの1割は偶然の出会いや、たまたま読んだ本などから、自分が選んだものを吸収して取り入れられる。つまりは、自分の思考を変えるには、自分の日々の生き方を根本から見直す必要がある。自分の思考を、成功するためにベストなものへと作り変える。日々の行動こそが思考を決定づける。そのためにも、日々、いや、まずは今日この瞬間をどのように生きるかに対し、真剣に向き合うところからスタートしなくてはならない。

 

◯継続

・毎日継続するということが精神の軸になる。「これだけやってんだから誰にも負けない」という自信になる。

・「やればできる」という言葉は今、この瞬間にやっている者だけが発言するのを許される言葉。

 

◯歳を重ねる

・歳を重ねるというのは、経験を積み上げ、責任を増やしていくという生き方。歳を取るの「とる」は、責任を取り除き楽をしようとするの「とる」になっている人が多い。それはただの老朽化、劣化でしかない。

・「20代では太ってなかったのに30代で急に太った」という人も多い。そんな人は、それ以前に何をやってきたかが結果に出ているだけ。10代でどう過ごしたかが20代に、20代でどう過ごしたかが30代に色濃く影響を及ぼす。

 

◯お金、時間、仲間の正三角形

・この三角形が美しい正三角形でかつ大きな面積にならなければ、人生において成功とは呼べない。

 

◯チャーミング

・男も女もチャーミングであることは大人として生きるために必要な能力。幾つになっても「チャーミング」いい言葉だ。

 

◯好きな言葉

・「夢なき者に理想なし。理想なき者に計画なし。計画なき者に実行なし。実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし」(吉田松陰

 

  力強い言葉とその背景にある信念が並ぶ本書。揺るぎない思いと自信が積み重ねてきた時間の質を感じます。

GACKTの勝ち方

GACKTの勝ち方

  • 作者:GACKT
  • 出版社/メーカー: サンクチュアリ出版
  • 発売日: 2019/08/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

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