コロナ後に生き残る会社 食える仕事 稼げる働き方(遠藤功)
『コロナ後に生き残る会社 食える会社 稼げる働き方』(遠藤功)
コロナ後の世界を遠藤さんはどう見ているのだろう?という興味から、本書を書店で見つけて即買いしました。現時点でコロナ後の世界どうなるのか全貌を予測するのは時期尚早としながらも、コロナ後に起きる変化をある程度読み解くはできるとし、「70%エコノミー」(コロナ前より30%経済規模が縮小する)を前提に、会社・仕事・働き方に焦点をあててまとめられた一冊です。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯経済規模縮小の流れ
・移動蒸発→需要蒸発→雇用蒸発という、蒸発のドミノ倒しが起こってくる。
・企業は、「70%エコノミー」を前提に経営の舵取りをしていく必要がある。
・一方、ゲーム、宅配、ネット通販、食品など好調なものもある。
・キーワードは、「衛生」「在宅」「リモートワーク」「オンライン化」「非接触」「監視」「データ」など。
・大きな経済危機のときに、M&Aが増え、寡占化が進むことは、これまでの歴史が証明している。
・コロナをきっかけに日本企業は大きく生まれ変わるだろう。河原泣けば生き延びていけないのだから、経営者たちは本気だし必死。問題は社員たち。会社が生まれ変わろうとしているのに、社員たちの意識や行動が変わらなければ、その社員は間違いなく「お払い箱」になる。
◯ポストコロナのサバイバル戦略
①人員の適正化(ダウンサイジング)を断行する
②コストの「変動費化」を進める
③目先のビジネスチャンスをものにして「しっかり稼ぐ」
◯ポストコロナの生産性戦略
①オンライン化、リモートワークを「デフォルト」とする
②業務の棚卸しをしっかり行う。
③生産性と「幸せ」を両立する「スマートワーク」を実現する
◯ポストコロナの成長戦略
①本体から切り出し、社長直轄とする
②若手をリーダーに抜擢する
③M&Aで時間を買う
◯ポストコロナの人材戦略
①ハイブリッドの人事制度で対応する
②「ミッションありき、結果志向」へシフトする
③現場力を支える「ナレッジワーカー」の評価を高める
◯プロフェッショナルの時代が来る
・コロナ以前から、AIやロボット化によって702の職種のうち「47%の職種がコンピュータに置き換わる可能性が高い」という研究成果がある。
・大事なのは、「どの職業がテクノロジーによって淘汰されるか」ではなく「その職業に従事する一人ひとりがプロなのか、アマなのか」ということ。それによって淘汰されるかどうかの命運が分かれる。
①「社内価値」ではなく「市場価値」で勝負する
②「プロセス」ではなく、「結果」にこだわる
③「相対」ではなく「絶対」を目指す
④「他律」ではなく「自律」で行動する
⑤「アンコントローラブル」は捨て、「コントローラブル」に集中する
◯プロとして成功する8つのポイント
①「会社」ではなく「機会」で判断する
②「軸」を定める
③よき「お手本」を知る
④自分の可能性に蓋をしない
⑤「他流試合」で力をつける
⑥グローバルに通用する「プロ」になる
⑦「信用」という価値を大事にする
⑧「EQ」(心の知性)を磨く
◯リモート時代における社内コミュニケーションの4原則
①人間の3タイプによって、コミュニケーションの仕方を変える
1)言われなくてもやる人
2)言われたらやる人
3)言われてもやらない人
②経験値の高い人と低い人を「ペア」で組ませ、アドバイスする「メンタリング」がより重要になる
③「ムダ話」や「雑談」をするための、インフォーマル・コミュニケーションの「場」を作る
④定期的にオフライン(対面)で会うから、日常のオンラインが機能する
◯コロナ後の人材評価の4つのポイント
①「自己管理」できる人が評価される
②「指示待ち」ではない人が評価される
③「自己研鑽」を続けられる人が評価される
④会社に「しがみつかない」人が評価される
100年時代をどう生きるか、そのためのベースとなる収入をどのように得続けていくか。そんな課題を考える上でも、今外部環境がガラッと変わってしまったので、改めて、会社、仕事、働き方を考え、自分の能力・考え方・経験をどう磨いていくのか、考えるタイミングに来ていると思います。一人ひとりが自分ごととして考えていくしかないテーマだと思います。