MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

自分を変える習慣力(三浦将)

『自分を変える習慣力』(三浦将)

 本書は、MBA×コーチングで人材育成、組織開発コンサルタントをである著者が、いい習慣を定着させるためのヒントが盛り込まれた一冊です。ロジカルでありながら、感情にも訴え、バランスがいいと思います。潜在意識の特製の理解し、潜在意識の抵抗を受けない状態にし、さらに潜在意識を味方につけながら、習慣化を目指す取り組み。私のここ数年のテーマが「毎日の質を高める」なので、質の高い習慣化を目指す意味でも役立ちました。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯本書の骨子

①スイッチとなる習慣を1つ見つけること。小さなアクションを起こし、お越し続けることが、やがて大きな変化をもたらすことになる。そして、良い習慣は簡単に身につく。

②潜在意識の特性を理解し、セルフコーチングを応用すれば、習慣を身に付けるのに固い意志は必要ない。

③良い習慣を身に付けることによって、あなたの脳の力までもが向上していく

 

◯習熟段階

①無意識レベル(知らない)

②意識レベル(知っている、できる)

③無意識レベル(やっている)←習熟が進んだ段階

 

◯一つのことに集中する

・意志の力は照応していく。習慣化を行う初期段階では、なるべく意志の力を多く使うような状態にしないことが肝心。一度もあれこれ習慣化しない。小さな成功体験で自己効力感や自己肯定感をあげていく。

 

◯本当の目的

 イメージングによって、潜在意識にアクセスする。

・達成したら起こることをクリアにイメージする。

・これを達成した時、どこにいるのか?

・誰といるのか?

・どんなことをしているのか?

・その場で見えているものは何か?

・どんな音が聞こえているのか?

・それをしている時、どんな気持ちか?

・その時の体の感覚は?

■ステップ

①今後取り組んで見たいと感じている習慣を一つ挙げてください。

②習慣化したいのはなんのためですか?

③目的が達成できたとしたら、さらに何をしたいですか?

④③が達成できたら、さらに何をしたいですか?

⑤④が達成できたら、さらに何をしたいですか?

⑥あなたが本当にしたいことはなんですか?

 

◯最高の目標づくり

・その「本当にしたいこと」の達成のために、大事だと思われる習慣を改めてピックアップする。

・習慣が出揃ったら次に最初にやるべき習慣を決める。ピックアップしたリストに順位をつけながら、考えていく。

・最初になる習慣を1つだけ決める。

 

◯目標をポジティブな言葉にする

・否定語や禁止語を極力使わない。

・急いで食べないようにする⇨ゆっくり食べる⇨食事をゆっくり食べる⇨夕食を30分以上かけてゆっくり食べる⇨夕食を30分以上かけて楽しみ感謝の気持ちとともにゆっくりと味わって食べる、というように具体化していく。

 

◯自分に合ったやり方を見つける

・自分を知る。そのためには自分のクセを観察したり、自分の行動パターンを観察することが肝心。

・習慣化の行動をしていることと、快の感情を直接結びつける。

・音楽を聴きながら・・、習慣化の行動をしている時だけチョコを食べる・・など。

・最初は成果が出ることを期待せず、定着に重きをおく姿勢が、習慣化の成功につながる。

 

◯仕事の習慣

・読書の断捨離⇨1度読んで日付と今後何回読むと決めた回数を書く。以降、読んだら日付を入れていき、繰り返し読む。

・意思決定の断捨離⇨意思決定の繰り返しで意志の力が消耗していく。衣食住のパターンを決めておく。着るもののパターン、朝ごはんの曜日別パターン、メール返信の時間を決める、整理整頓で片付けをなくす。重要意思決定は午前中。

・自分の時間確保⇨手帳に自分とのアポを入れる。

・普段やらないことをやってみる習慣(脳のニューロンを結合させ頭をよくする)⇨いつもと違う道で帰る、普段あまり喋らない人とランチに行く、エレベータをよく使う人は階段を使ってみる、勉強した知識を仕事で使ってみる、自信がなくて断っていた仕事を引き受けてみる。

 

◯身体の習慣

・週に数回料理をする⇨料理をする人はしない人に比べ死亡率に20%の有意差がある。調理には脳をレベルアップする効果がある。

・楽しく食事制限する習慣⇨お昼ご飯は腹八分にすると午後のクオリティと効率向上に大きく貢献する。

・ゆっくり味わいながら食べる習慣⇨美味しさを感じながら食べることによって、腸からセロトニンという幸せホルモンが多く分泌される。よく噛むことで食べ物が口の中の段階でより細かくなり、胃に負担をかけることなく、消化を促進し、栄養の吸収率を高める。ゆっくり食べることで満腹中枢を刺激し、たくさんの量を取らなくても満腹考えられる。

・運動で脳力アップ⇨運動により脳の器官である海馬の幹細胞から新しいニューロンが成長することを促す。

有酸素運動をした後に、創造的な仕事をする・複雑な動きやバランス感覚を要する運動を行う習慣⇨新たな脳細胞として定着が図られる。運動の習慣がニューロンが結びつきやすくなる豊穣な土台を作ってくれる。

・運動による効果的ダイエット習慣⇨無酸素運動基礎代謝量を上げつつ有酸素運動で脂肪を燃焼する、筋トレを最初に行うこと。1時間なら、軽い準備運動5分→筋トレ25分→ストレッチ5分→ジョギング等の有酸素運動20分→ストレッチ5分

 

◯早起きの習慣

・早朝の1時間は日中の2時間の価値がある。

・早起きして太陽を浴びると早く寝れる。メラトニンという眠くなるホルモンが15時間後に分泌される。

・20時以降の仕事とは酔っ払って仕事をしているぐらいのレベル。午前中の効率の数ぶんの一。

 

◯姿勢と心の関係

・姿勢が気持ちを作ることは、生理学的に証明されている。

 

 私も続く習慣と続かない習慣がいろいろ。その差を分けるものは、単純に自分にとって必要だと思っているかどうか。やりたいこと、なりたいイメージがあれば、そこに必要なら勝手にやってしまう。逆に、みんながやっているから・・、こんな自分が許せない的な、どこに向かっているかわからない無理やり習慣化は悪循環を生みます。だから、できてる習慣化をずっと続けてみることにしています。そういえば、この読書ブログも暗記を手放した私にとっては、なくてはならない検索用データベース。800投稿を超え、心地よく習慣化している一つと言えます。私にとって必要な「毎日の質を高める」習慣化でした。

自分を変える習慣力 (Business Life 1)

自分を変える習慣力 (Business Life 1)

 

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