『図解 自分を超える法』(ピーター・セイジ)
著者は、世界No.1マーケターであるジェイ・エイブラハムのビジネスパートナーであり、世界No.1コーチであるアンソニーロビンズの史上最年少トレーナーに認定された方です。本書は、『自分を超える法』の図解解説版で、100ページほどのボリュームに、①成功の心理学、②お金、③リーダーシップ、④世界観、⑤文章術の5つのテーマのエッセンスが凝縮された一冊です。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯成功の心理学
・6つの欲求が人間の行動を突き動かす
①安定感:「安定したい」という欲求
②不安定感:「変化が欲しい」という欲求
「居心地が良いと感じられる程度の不安定感の領域」が多くなるほど、人生の質が高くなる。
③重要感:「価値ある存在でありたい」「特別でありたい」という欲求
重要感が目指しているのは、「どうすれば人々がもっと誇りを持つようになるのか」。
④愛とつながり:「愛されたい」「だれかとのつながりを持ちたい」という欲求
多くの大人たちの愛が条件付きなのは、自分自身への愛が大きく欠如している。ムッとしてしまうのは、「相手から愛されていないと感じるから」だけでなく、私たちが持っている「自分自身に対する愛の量」が不足しているからであって、「唯一持っているもの」をまもろうとするから。
⑤成長:「成長したい」という欲求
⑥貢献:「何かに貢献したい」という欲求
◯お金のつくり方
・起業を成功に導く5つの秘訣
①「情熱」をかけられる仕事を選ぶ
②ニーズではなくウォンツを見る
③「価格競争」はしない
④「社長不在でもOKの仕組み」をつくる
⑤「成功のモデリング」をする。
・「自分に必要なのはお金ではない」と認め、「どうすれば自分は『価値』を加えられるか?」を自分に質問する。
・自己資金の使い道を考えるのは、「お金VS戦略」の考え方を使って、ありとあらゆる可能性をすべて検討し終わって、それでも、お金を使わざるを得ないときのみ。
◯リーダーシップを高める
・3つのカギ
①基準を上げる
訓練で基準を上げられる領域は、「知性」「感情」「精神」「健康」。「達成する方法がわかる目標は、目標として小さすぎる」。
②信仰を持つ
「自分は本当は何を信じているか?」が人生の質を決定する最大要因。信念は、参考となる情報や体験が源泉となっている。信仰とは、参考情報や経験がない中で、何かを信頼すること。
③ビジョンを持つ
・リーダーシップを高める5つの柱
①自分の価値を知る
自分にとって重要度が高いものから低いものまで並べた階層。
②人間関係をマスターする
真のリーダーの典型的な特徴の一つは、「人に嫌われることを厭わない性質」。
③意味づけをマスターする
起こった出来事は同じでも、それにどのような意味を与えるかで、その後の人生の質はまるで変わってくる。
④時間をマスターする
⑤感情をマスターする
感情を感じ尽くす→感情に善悪のレッテルを貼らない→体の中の感情をあるがままに放っておく
◯世界観をつくる
・多くの人が特定の状況を包括的な信念にして行動している。「包括的信念」とは、判で押したように一種のレッテルを張ること。
・信念を変える6ステップ
①「変えよう」という意識を持つ
②「置き換える信念」を考える
③「古い信念」に疑念を吹き込む
④「実現するために必要なこと」を考える
⑤「苦痛」を実感する
⑥「決断」がもたらす成果を実感する
・「トライアド」:望むアイデンティティ、望む状態、望む雰囲気を作る手法
①フィオロジー(体の使い方)、②言葉(自分との内的対話)、③焦点と信念(どこに焦点を当てて何を感じるか)
◯10倍強くなる文章術
・コピーライティングの基本14ポイント
①ポジティブに
②相手にしてほしいことを伝える
③特定の人に向けて書く
④サービスを提供しリスクを回避する
⑤より多くを語るほど、より多く売れる
⑥自慢しない
⑦見出しの目的は、興味のある人々を見極めること
⑧好奇心を誘う
⑨具体的に
⑩あなたのストーリーをすべて話す
⑪写真を賢く使う
⑫商品は最良のセールスパーソンである
⑬テストで証明する
⑭効果が出ている文章は変えてはいけない
・読み手として自分自身に問いかけること
「だから何なの?」「そんなこと、どうでもいいでしょう?」「私にどういう関係があるの?」
・見出しを書くための11の着眼点
①見出しに「あなた」、もしくは「あなたの」を入れる
②コピーで「もっとも頻繁に使用されている言葉」を「見出し」に使用する
③「感情を喚起する言葉」を使用する
④製品もしくは自分の会社について述べる
⑤「大きな約束」をする
⑥あなたの「最良の特典」を載せる
⑦「個人の関心」を引くように務める
⑧可能であれば見出しに「ニュース」を入れる
⑨単に「好奇心をあおるだけ」の見出しは避ける
⑩否定的になるのを避け、「ポジティブと快活さ」を強調する
⑪「即効性のある容易な方法」を提案することを試みる
本書はあくまで本編を読むための導入編または本編を読んだ後の復習用という感じです。エッセンスはわかりやすいので、本編にどんなことが書かれているのかな?というときにさっと目を通せて便利です。