U理論[エッセンシャル版](C・オットー・シャーマー)
『U理論[エッセンシャル版]』(C・オットー・シャーマー)(◯)
難しいものは難しい。とは言え、えっシャンシャル版になって、かなり要点が見えてきました。マンガ版⇨エッセンシャル版⇨本編と進んでいけば、だんだん理解できるようになるのではないかと思います。あとは動画ですね!この手の本(良書と言われているが読み始めると「・・・」となってしまう難しい本)は、読む順番、段階的に理解していくことが最も大切だと思います。そんな本書は『U理論[第二版]』と続編『出現する未来から導く』の2冊の要点をまとめた内容になっています。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯U理論の主な特徴
①外的な状況に本質的な変化をもたらすため、内面の変容を重視
②内面の変容を外的な変化につなげる道筋とその実践手法を体系化
③自分の内面の状態をメタ認知できるようになり、自ら変容を起こす力が高まる
④自分が当事者となっている問題の解決の糸口が見えるようになる
⑤個人、一対一、チーム、組織、社会のあらゆるレベルで実践が可能
◯U理論の核心の主要3要素
①リーダーシップとシステムの変容の盲点を見るための枠組み
②気づきに基づく変革を実行する手法・プロセス・原則・実践
③進化的社会変革のための新しい物語。あらゆるセクターで精神と組織のオペレーティングシステムを更新
◯U理論のリーダーシップ
・U理論は根本において、行動と意識の向け方の様々な生まれ方を区別する。このように意識を向けたために、このような結果が現れるといった具合。
・エネルギーは意識の向け方に従う。意識の質がエゴからエコへ。「私」から「私たち」へと変わるのに気づいた瞬間に、より深い場の状況が開かれ、生成的な社会的な場が活性化される。
◯3つの断絶
①環境的断絶:「1.5」・・今の経済が地球1.5個分の資源を消費している
②社会的断絶:「8」・・8人の億万長者で人類の半分の富を所有している
③精神的断絶:「80万」・・年に80万人以上が自殺している
◯U理論の流れ
①ダウンローディング(過去のパターン)
■ただひたすら観察する
⇨最も可能性が高い場所とつながる
②保留する
③新しい目で見る
④視座を転換する
⑤場から感じ取る
⑥手放す
■一歩退いて内省する(内なる知が現れるに任せる)
⇨内なる知が現れるに任せる
⑦プレゼンシング(源につながる)
■すぐに行動に移す(プロトタイプ)
⇨「今」という瞬間に現れたものから行動する
⑧迎え入れる
⑨結晶化(ビジョンと意図)
⑩具現化
⑪プロトタイピング(頭・心・手を繋ぐ)
⑫実践(全体から行動する)
◯聞き方の4つの領域
①ダウンローディングする聞き方
習慣化から聞く⇨すでに知っていることを再認識する
②事実に着目した聞き方
外側から聞く⇨(開かれた思考)⇨すでに知っていることとは違う情報に気づく
③共感的な聞き方
内側から聞く⇨(開かれた心)⇨他の人の目で見る
④生成的な聞き方
場から聞く⇨(開かれた意識)⇨新しいものが生まれるための空間を保持する
◯U理論の左側を下りるたびに現れる3つの敵
①評価・判断の声
②諦め・皮肉の声
③恐れの声
◯U理論の24の原則
■共始動(共通の意図を明らかにする)
①人生があなたに何をすべきかを呼びかける声に耳を傾ける
②周縁部にいる関心に心を引かれる人々の言葉に耳を傾け対話する
③意図と革新的な問いを明らかにする
④共通の意図を軸に多様なメンバーによるコアグループを招集する
⑤器を作る
■共感知
⑥強くコミットしているコアチームを編成する
⑦最も可能性のある場所への学びの旅をする
⑧ひたらすら観察する(内なる評価・判断の声を保留し、不思議さに驚嘆する感性とつながる)
⑨深い聞き方と対話を実践する(思考と心を広く開いてつながる)
⑩集合体として意味を理解する(ソーシャル・プレゼンシング・シアターと具現化された知を使う)
■プレゼンシング(最高の未来の可能性につながる)
⑪サークル(器を満たす)
⑫手放す(サークルという生命体の存在)
⑬意図的な静寂(自分の源につながるのに役立つ習慣を選ぶ)
⑭自分の旅をする(あなたが愛することを行い、していることを愛する)
⑮迎え入れる(出現したがっている未来をプレゼンシングする)
■共創造(「新しいもの」を結晶化させプロトタイプする)
⑯意図の力(自分のビジョンと意図を結晶化させる)
⑰コアグループを作る(五人いれば世界は変えられる)
⑱プラットフォームあるいは場所を作り出す
⑲0.8のプロトタイプを作る
⑳何度も繰り返す(絶えず宇宙と対話する)
㉑手を使って探す(頭と心と手を統合する)
■共形成(イノベーションの生態系を育てる)
㉒システムがそれ自体を感じ取り、観ることができるようにする支援的インフラを創り出す
㉓大規模な能力開発メカニズムを作る
㉔社会的土壌を耕すためのラボとプラットフォーム
項目出しだけでもかなりの数になります。気づいていない自分に気づき、未来を描くという意味では、コーチングとも相性が良い内容です。それにしても、人に説明するのが難しい内容です。