『やり抜く人の9つの習慣』(ハイディ・グラント・ハルバーソン)(◯)<2回目>
読み直してみたら、前回読んだ以上にいい本に感じました!コンパクトさと内容の凝縮度が素晴らしいと感じる一冊です。コンパクトで凝縮されているということは、前提知識や行間を読む力や想像を働かせる力、事例をイメージできるかどうか、などなど読み手が試される書籍とも言えます。内容は、目標を達成できる人に共通する思考や行動を「9つの習慣」にまとめたもの。まえがきの最後に書かれていますが、大切なことは、実際に行動すること。書かれている内容は、頭で理解しやすいですが、「簡単に実行できる」とわかることではなく、「当たり前に実行している」ことが大切ですね。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯目標に具体性を与える
・「やせる」ではなく「5キロやせる」と具体化する。
・次に、その目標達成に至るまでの「障害」は何か?
・「障害」に対し、自分に足りないものは何か?何をすべきか?を考える
◯目標達成への行動計画をつくる
・「いつ何をやるか」をあらかじめ予定に入れておく。
・「if-then」プラン(障害対策):「もし〜だったら、◯◯する」を決めておく。
◯目標までの距離を意識する
・フィードバックで目標との距離を確認する
→「if-then」プランニングで「これこれになったら、確認する」と決める。
・「これまで思考」(過去:どこまでやり遂げたか)と「これから思考」(未来:あとどれだけやらなければいけないのか)
→「これから思考」(未来)を重視して、目標までの距離を測ると、モチベーションは維持される。
◯現実的楽観主義者になる
・現実的楽観主義者は、「成功を望み、それに相応しい努力をする人」。単なるポジティブ思考は危険。
・自分の前に横たわる課題や困難から逃げないで、しっかり見つめること。課題やこんながどの程度のものなのかを検討すること。
◯「成長すること」に集中する
・能力は伸ばすことができる。「今何ができるのか」ではなく、「これから何ができるようになりたいか」を考える。
・「証明ゴール」は「正しいか?」「できるか?」と不安になる。
・「成長ゴール」は、出会う困難を「学び」という視点で捉えることにより、失敗の落胆から、守ってくれる味方となる。
・興味を持つことは、機嫌の良し悪しよりも、圧倒的に人の活力を高める
◯「やり抜く力」を持つ
・能力は経験や努力を重ねることによって高めることができる。
・苦手なことに対し「自分は向いていない。どうせ無理」と思っている?それとも「できるようになる」と思っている?
→「私には無理だ」と言いたくなったら、「今の私にはまだ無理だ」と言い換えよう!
◯筋肉を鍛えるように意志力を鍛える
・意志力は筋力と同じで鍛えることが可能。定期的に刺激を与えると強くなる。
・なんでもいいので、気の進まないことをして意志力を鍛える
→間食を止める、毎日腹筋を100回する、猫背になっていると気づくたびに背筋を伸ばす、やろうと思ってできていないことに挑戦するなど。
→「if-then」プランニングで、障害対策をしておくと有効。
・「あなたの周りで意志力の強い人は?」
→その人を思い浮かべるだけで、意志の回復力は止めることができる。
◯自分を追い込まない
・成功できる人は、できるだけ目標を達成しやすい環境を整える努力をする。
・意志力には限りがある。複数の大きな目標に同時に挑戦することは避ける。
・止めるなら、段階的に止めるより、スパッと一気に止める。
◯「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する
・上手な計画のポイントは、マイナスになる行動や状況を避けるだけでなく、それらを建設的で効率的な行動に置き換えること。
・行動を変えたいなら、「やめたいこと」を考えるのではなく「やりたいこと」「やるべきこと」を考える。
→「if-then」プランニングの3パターン
①「代替if-thenプラン」:〜になったら、◯◯(代替案)する
②「無視代替if-thenプラン」:〜になったら、無視する
③「否定的代替if-thenプラン」:〜になったら、否定する
確かに、この9つの考え方を習慣化して実践し続けると、結果がついてくる気がします。中でも意志力はスタミナ的な感じで、鍛えていくこともできるし、消耗もしてしまう。だからこそ、何に集中するのかという、フォーカスの観点が大切。メソッドとしても秀逸です。コンテンツ化していきたくなる一冊でした。