『潜在意識をとことん使いこなす』(C・ジェームス・ジェンセン)(◯)
2015年に発行された本書は、1963年に発行された名著『眠りながら成功する』(ジョセフ・マーフィー博士)の原著に自己イメージ心理学の分野で行われてきた新たな研究や成果を加えて出版された一冊。潜在意識は、意識が出した「命令」をすべて遂行していくので、考え方の癖を正していき、良い習慣を身につけていくことが大切。自分を変えるための特別な方法があって、それは学習によって身につけられるもの。その方法が書かれたのが本書です。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯アファメーション(自己暗示)
・アファメーションは、事実や信念の表明で、期待する結果へと人を導くもの。
・アファメーションは、あなたの人生を歪ませ、良い習慣を身につけることを困難にしている大量の言葉による条件付けから、解放する手段。
・次の2点に気をつけること
①「事実や信念の表明」は完全に正しいか、(正しいと信じているが)実は完全に間違っているかのどちらか。あなたのみに起きることは、すべて信じることによってあなたの潜在意識に植え付けられた思考に基づいている。「私は◯◯だ」という形の文は、すべてアファメーション。
②「期待の法則」を理解する。私たちは希望する者を手に入れるのではなく、期待するものを手に入れる。成果を出せる人々は、まるでその未来像(または目標)をすでに達成したかのように、自分への揺るぎない期待を持っている。
・良いことを考えよう、そうすれば良いことが起こる。邪悪な考えを持てば、嫌なことが起こる。
・言葉に気をつけよう。些細な言葉にも責任を持とう。「失敗する」とか、「◯◯が払えない」とは決して言わないように。潜在意識に冗談は通用しない。
・最も影響力の強い会話は、一人でいる時に自分自身と交わす会話。
・自分自身や他人に向かって言う「私は」とか「私が」で始まる文章はすべてアファメーションだと言える。アファメーションとは、事実や信念(肯定的なものも否定的なものも含む)を言葉にしたもの。つまり(本当は)「真実」でないことでも、私たちがそう受け止めることによって「真実」となるということ。
◯まず習慣ができる。そして、習慣が人をつくる。
・習慣には2種類ある。「良い習慣」と「悪い習慣」。すでに役に立たなくなったり、利益を生まなくなったあらゆる習慣を変える力が、私たちにはある。
・抑制的な悪い習慣の根本には、「私は◯◯したくない、そんなことをしたら私の身に悪いことが降りかかる」という気持ちがある。
◯効果的なアファメーション
・アファメーションの言葉を毎日繰り返しながら、その状況を思い描き、その時の気分を実感することによって、潜在意識があなたの目標達成に手を貸すように仕向けたり、その目標を別のものに変更したりできる。
・アファメーションを作るときには、一人称、現在形で、望む結果がすでに実現しているかのように書くこと。
・「◯◯ともっといい関係になれるように」⇨「私と◯◯はとてもうまくいっていて、日に日に絆が強まっている」
・「仕事がうまくいきますように」⇨「私はビジネスで成功していて、毎日、仕事がさらにうまくいく方法が見つかっている」
・3つのステップ
①自分自身にアファメーションを読み聞かせる。
②アファメーションの内容に合った過去や未来の出来事、あるいは想像上の出来事を、ありありと思い描く。
③思い描きながら、前向きで楽しい気持ち(感情)を味わう。
⇨感情豊かで肯定的な強い思いを伴っていることが大切。
◯自尊心は外面からではなく内面を変えることで高まる
・自尊心が高い人の特性
①「私にはできる」
②「自分が大切、同じように他人も大切」
③「自分を、自分以上に大きく見せる必要はない」
④「誰かのせいにはしない」
◯「不安」という文字の分解
・不安(FEAR)
→間違った(False)
→予測(Expectation)
→見える(Appearing)
→現実のように(Real)
「一人でいる時の自分との会話」、これは大切だなと思いました。頭の中でよく考えていることは?口癖は?頭の中でよくイメージすることは?このあたり、なんとなく気づかずに過ごしてしまいがちですが、少し意識を向けることで、潜在意識の働きに影響を与えることができそうです。無意識→意識化する機会を増やすことができれば、未来はさらに良い方向に変わっていきそうですね。