『信念の魔術』(C・M・ブリストル)(◯)
著者は1891年生まれのアメリカの実業家。信じさえすれば、純粋な魔術、つまり奇跡が起こるもの。多くの人に癒しの効果を及ぼしたり、成功の階段に登らせたり、不思議な体験をもたらすのも、信念のなせる業。1948年に発行された本書は、「信念一つで人生は変わる」という実践哲学がまとめられています。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯暗示
・暗示でイボが治った例はたくさんある。「君は手のイボを取りたいかい?それなら僕がイボの数を数えたら、それは消えて無くなるだろうよ」と言っているのが聞こえたので、私の友人も「ついでに、僕のも数えてくれません?」と頼んだそう。それっきりそれを忘れていたが、退院してある日のこと、ふと気づくと「たくさんあったイボが、ことごとく消えて無くなっていた」。暗示は確かに有効で、感染性ウィルスによってできるイボでさえも治るとされている。
◯成功者のパラドックス
・人間は遠くにいる他の人間に想いを放射できるという科学的確証がある。多くの人は信じたいと思うことだけしか信じない。あるいは、自分に都合のいいことだけを信じたがって、それに反するものは一切拒絶してしまおうとする。
◯全ては思考から始まる
・思考とは精神の働き。完成された品物はみな、多かれ少なかれ創造的な思考の産物として生まれたもの。私たちの世界は思考によって支配され、外界にあるものの全てはもともと私たちの心の中に存在していた。
・あなたの一生もあなたの思い、すなわちあなたの精神の思考によって作り上げられるもの。成功の秘訣は外界にあるのではなくて、あなたの持つ「考える力」にある。
・あなたの日常のあらゆる行動の背後には、驚くべき強い力である思考が潜んでいる。あなたの歩き方、身の動かし方、話し方、服の着方などは全てあなたの思いを反映している。あなたの外見は、あなたの内部に潜む「心」を物語っている。あなたは、あなた自身の「思い」の産物です。
・あなたの考え方が、あなたの性格、人生、日常生活そのものを決定する。
◯心から望むものをはっきりさせる
・欲求そのものが一体なんであるかを明確に決定しなければならない。漠然とした思いではダメ。
◯「必要」と「願望」の違い
・生活を変えるような新しいものや今までにないものを求める気持ちは、あなたに特別な努力をさせる。欲求が私たちの原動力になるので、全てを焼き尽くすほどの強烈な欲求がなければ、何事も達成できず、何も得られないことになる。
◯潜在意識を固める方法
・自分の思いや望みを実現するために潜在意識へ送り込みたい時には、できるだけ簡潔な言葉で表現するほど良い。
・しっかりした目標を持つ人や、自分のはっきりした欲求を心の中にイメージとして描いている人、あるいは理想を常に目の前にはっきりと持ち続ける人は、反復しているうちにそのことが潜在意識へ深く根をおろす。そうして潜在力が働き出して、その一つの事柄に全能力を傾け続け、ついに最小の時間と最小の労力で目的を達成することができる。
◯鏡の力をセールスに使う
・鏡の前に立つ。気をつけの姿勢をとり、直立し、かかとを合わせ、腹を引っ込め、胸を張り、顎を引いて顔を上げる。そこで3〜4回呼吸をして、体内に自信と決意が湧くのを待つ。ついで、鏡の中の自分の目の奥に見入りながら、欲求していることを必ず成し遂げるぞと自分に向かって言う。1日2回、朝晩に行うことを習慣とすれば、その結果として自分でも驚くようなことが現実に現れてくる。
◯目力を強くする
・鏡の技術を実行しだすと、我ながら驚くほど、自分の目にチャーミングな要素や同的な力がこもってくるのがよくわかる。
・人の目にはその人の地位がはっきり現れている。鏡の前で練習すると、他人に見てもらいたいと思う理想的な姿に、自分を作ることができる。
信念を持つと潜在意識への働きかけが起こり、自分の思考・行動・感情が変化し、周りにも影響を及ぼし、出来事が変化していく。こうした流れを比較的わかりやすく書かれています。目に見えない世界の本もかなり読み進めていたので、かなり信じて行動できるようになってきています。信じれるかどうかが効果を分けることにもなるので、読んだら実践してみる。その積み重ねが好循環を生むような気がします。