『整える習慣』(小林弘幸)(◯)<2回目>
著者は順天堂大学医学部教授、日本体育協会スポーツドクター。本書は、多くのアスリートが実践していてビジネスパーソンに欠けている「コンディショニングの意識」に焦点を当て、自分を整える術をさまざまな角度から紹介した一冊。勉強会での書籍紹介のために再読してみました。第1章の「モノを片付ける」、第2章の「体の変化を意識する」と言う前半から学びが多数。また、すぐに実践可能な手軽さ、わかりやすさが素晴らしいと思います。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯整える対象
①身の回り:モノを片付ける
②時間を整える
③人間関係を整える
④体を整える
⑤食べ物を整える
⑥行動パターンを整える
⑦メンタルを整える
◯身の回りを整える
・探し物が見つからない。そんなちょっとした瞬間に、交感神経は跳ね上がり、血流は悪くなり、集中力は低下し、結果として仕事のパフォーマンスが著しく低下する。
・鞄の中を整理する
・欲しい情報は一目でわかるようにする
・片付ける場所を決める
・モノを捨てる
・電子マネーは早めにチャージする
・財布の中を整理する
・会社の退社時にデスク周りを片付ける
◯時間を整える
・午前中の勝負時間を無駄にしない
・昼食後の2時間は非効率になる。打ち合わせやミーティングが有効。
・終了間際の集中力を活用する
・内容で区切る仕事と時間で区切る仕事を分ける
・金曜日の夜に来週必要なモノを揃えておく
・休日にも緩やかな計画性
◯人間関係を整える
・人の評価を口にしない
・SNSとの距離感を考え直す
・目的が言えない飲み会には参加しない
・「参加/不参加」の回答は一晩寝かせる
・相手のバックグラウンドを考える
・ゆっくり話す
◯行動パターンを整える
・最大のポイントは朝でなく、前夜にある
・1日を振り返り、失敗を成功に書き換える
・1日1日を区切るために日記をつける
・日記を通して、きちんと今を生きる
・感謝ほど自律神経が整うものはない
・ミスはその場でメモする
・帰宅後にやることを1個決める
・忙しい時ほど、ゆっくり丁寧にやる
・仕事の重要度に差をつけない
本書を読みながら他の書籍ともつながるところがありました。モノを整えるところでは、『集中できないのは、部屋のせい』(米田まりな)、不満を言わないと言うところでは、『もう、不満は言わない』(W・ボウエン)など、これまで読んできた本と繋がり、自分を整えることへの説得力が増した気がします。
また、1日の中で「朝」の重要性が説かれることが多いですが、朝活生活が長い私としては、朝起きることよりも前夜をいかに整えるかに意識があります。本書ではその点にも触れていて共感できる内容でした。
整えることで、パフォーマンスがフルに発揮できる。確かにこれは、スポーツや音楽などの領域だけではなく、日頃のお仕事など、あらゆる場面で当てはまるのだろうと思います。