『なぜ働くのか』(田坂広志)
『仕事の報酬とは何か』、『仕事の思想』につづき、田坂さんシリーズ3冊目。
本書は、仕事に対する「覚悟」と「思想」を身に付けるための考え方を、①死生観、②世界観、③歴史観を切り口として語られています。
(本書で印象に残ったところ)
〇死生観
(時間が刻々と過ぎていく様を「砂時計」の砂に例えながら‥)
かけがえのない1日1日が過ぎていく。”ではどうのように生きるか” そのことを考えることから「思想」というものの原点が生まれてくる。
〇「なぜ働くのか」
これは、生涯の問い。その問いから深い「思想」が生まれてくる。その思想が現実に流されない「錨」になる。
〇知性とは
「答えを見つける力」ではなく、「問い続ける力」。
答えのない問いを問い続ける力。
経営において、そして、人生において直面する問題は、そのほとんどが答えなどないもの。
したがって、答えのない問いを問い続ける「知性」を身に付けなければならない。
田坂さんシリーズとして読んだ3冊目は、死生観が絡む、正直、最も重いテーマでした。
しかし、年齢を重ねるにつれ、考えさせられるテーマでもあり、仕事と絡めて考える良い機会になりました。いろいろな観点から考え続けること。その考え方の切り口をまた1つ得ることができたと思います。