MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

グロービス経営大学院

地政学入門(曽村保信)

『地政学入門』(曽村保信)[Kindle版] 地政学とは地球全体を常に一つの単位と見、その動向をリアル・タイムでつかんで、そこから現在の政策に必要な判断の材料を引き出そうとする学問のことです。 グローバル・パースペクティブを受講し、経済学、世界史と…

ジオエコノミクスの世紀(御立尚資、イアン・ブレマー)

『ジオエコノミクスの世紀』(御立尚資、イアン・ブレマー) ボストンコンサルティング日本代表の御立尚資さんと、世界トップクラスの国際政治・地政学エキスパート、イアン・ブレマー氏の共著&対談です。 タイトルの「ジオエコノミクス」とは、国が自国の…

新・オタク経済(原田曜平)

『新・オタク経済』(原田曜平) 著者は、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーで、『さとり世代』や『ヤンキー経済』などの著者としても有名な方です。本書は、かつてのオタク(電車オタクのような・・)と現在のライトオタクとの消費性向の違いを中心…

リーダーシップとは何か(リー・クアンユー)

『リーダーシップとは何か』(リー・クアンユー) グローバル・パースペクティブDay1のケースで学んだシンガポール初代首相リー・クアンユー氏。本書は、1959から90年まで首相在任、その後も2011年まで要職を歴任された長年にわたる著者の政治生活からまとめ…

プロフェッショナル進化論(田坂広志)

『プロフェッショナル進化論』(田坂広志) 2007年に発行された本書は、Web革命時代のプロフェッショナルは、知の集団であるシンクタンクの役割を個人が担う時代。「7つのシンクタンク力」と「個人シンクタンクへ進化するための6つの戦略」が紹介されてい…

戦略「脳」を鍛える(御立尚資)(〇)

『戦略「脳」を鍛える』(御立尚資)(〇) リスクマネジメントと企業価値の講義の指定図書です。長らくボストンコンサルティング日本支部の代表を務められた著者が、戦略論プラスアルファの能力(インサイト)をどのように身につけるかを説いた一冊です。本…

物語シンガポールの歴史(岩倉育夫)

『物語シンガポールの歴史』(岩倉育夫) グローバル・パースペクティブDay1の授業で取り上げられたシンガポール。東京23区と同じくらいの面積に540万人(うち永住者380万人)が暮らす国です。 本書では、200年前までジャングル同然だった無人島がイギリスの…

経済学入門(マクロ編)(ティモシー・テイラー)

『経済学入門〈マクロ編)』(ティモシー・テイラー)(〇) スタンフォード大学・ミネソタ大学で「学生が選ぶ講義が上手な教師」1位を獲得した著者と監訳が池上彰さんという、超分かりやすいタッグです。図表・チャートがほとんどありませんが、それでも経…

経済は世界史から学べ(茂木誠)

『経済は世界史から学べ』(茂木誠) 駿台予備校世界史教師の著者がまとめた経済と世界史の関係。経済ニュースは非常に多くの予備知識(教養としての経済学)を必要とします。本書は、経済をより深く理解するために、物事の成り立ちから学ぶというアプローチ…

ソーシャルゲームのビジネスモデル(田中辰雄・山口真一)

『ソーシャルゲームのビジネスモデル』(田中辰雄・山口真一)(〇) 「リスクマネジメントと企業経営」の担当業界がゲーム業界ということで、読んでみました。 ソーシャルゲーム自体をやったことがないため、「一体どんな収益モデル?」「業界の抑えるべき…

二宮金次郎に学ぶ生き方(中桐万里子)

『二宮金次郎に学ぶ生き方』(中桐万里子) 二宮金次郎七代目子孫の著者が、祖母から伝え聞いた二宮金次郎の姿や考え方をまとめた一冊です。二宮金次郎って「薪を背負って、本を読んでいる銅像」は知っているけど何やった人?っていう方が多いのではないでし…

人を動かす(D・カーネギー)

『人を動かす』(D・カーネギー)(〇)(5回目) 言わずと知れた良書中の良書。経営道場の授業で再度読む機会に恵まれました。 今回は37の原則について、実践・納得感の両面から自己診断したうえで授業に臨みました。相対的に実践できていない項目の中でも…

もう、その話し方では通じません(藤原和博)

『もう、その話し方では通じません』(藤原和博) あすか会議2015に登壇された藤原さんの著書です。分科会でお話しされた内容の復習として読んでみました。とくに、分科会では名刺交換で「つかむ」ワークが印象に残っていますが、なかなか試行錯誤です。。。…

現場論(遠藤功)

『現場論』(遠藤功)(〇) 戦略を立案しても現場の差で結果は大きく異なる。平凡な現場を非凡な現場へ変えるキモは何か。長年コンサルタントとして現場を見てきた著者が非凡な現場をつくるポイントをまとめた現場作りの一冊です。 なかなか良書が見つから…

ヒューマンリソース戦略(佐藤修)

『ヒューマンリソース戦略』(佐藤修) 本書は、人事コンサルタントお薦めの一冊です。内容は、トイザらスの事例に基づき、戦略型人事戦略の考え方についてまとめられています。出版時期は1999年ですが、現在でもその発想は使えると思います。著者はトイザら…

ブレイクスルーひらめきはロジックから生まれる(木村健太郎、磯部光毅)

『ブレイクスルーひらめきはロジックから生まれる』(木村健太郎、磯部光毅)(〇) 著者は、クリエイターとコピーライターのお二人。思考の壁を突破する「ブレイクスルーの思考法」について書かれています。 「ひらめきは点から降ってきたような気がするが…

発想の技術(樋口景一)

『発想の技術』(樋口景一)(〇) 左脳派にも分かりやすい右脳派の世界!という感じでしょうか。クリエイターの世界ってセンスや感性のような勝手なイメージを持っていましたが、とても論理的な世界なだなと認識を新たにした一冊です。 本書は、アイデアを…

企業合併(箭内昇)

『企業合併』(箭内昇)(〇) ファイナンシャル・リオーガニゼーション(FRO)のDay2で学んだ、RJRナビスコのMBOのケースが本書の第一章の事例で取り上げられていたため、読んでみました。2001年発行。著者は元日本長期信用銀行の行員で、ニューヨー…

人生で起きることすべて良きこと(田坂広志)

『人生で起きることすべて良きこと』(田坂広志)(〇) 発売後、即買いした本書。深く考え、内省させられる良書でした。タイトルの「人生で起こること、すべて良きこと」は、「逆境を越える究極の言葉」。本書では、逆境に直面した際にそれを越える心の持ち…

執らわれない心(塩沼亮潤)

『執らわれない心』(塩沼亮潤) あすか会議2015に登壇された塩沼大阿闍梨の著書です。 2011年11月に発売された本書。仙台市の慈眼寺住職でいらっしゃることもあり、震災後の人の心を中心に書かれた一冊です。 (印象に残ったことば‥本書より) 〇人生とは、…

交渉プロフェッショナル(島田久仁彦)

『交渉プロフェッショナル』(島田久仁彦)(〇) あすか会議2015に登壇された、国際ネゴシエーターの島田さん。23歳にして国連紛争調停官を務め、2005~2010年には環境省国際調整官として主席交渉官や議題別議長を歴任。コソボ軍事紛争調停からCOP10名古屋…

未来を予見する5つの法則(田坂広志)

『未来を予見する5つの法則』(田坂広志) あすか会議2015の反響がすごい田坂さんの著書です。田坂さんシリーズは、以前から好きで、主に内省用に読ませていただいていましたが、執筆数も多く、まだまだ未開拓本がたくさんあります。 本書は、弁証法的思考…

一歩を越える勇気(栗城史多)

『一歩を越える勇気』(栗城史多) あすか会議2015に登壇された栗城史多さん(プロ登山家)。分科会に続いて、ナイトセッションでは隣の席に座らせていただきました。こんなにすごいことを成し遂げてこられた方なのに謙虚で誠実なお人柄が印象的で、「応援し…

知性を磨く「スーパージェネラリスト」の時代(田坂広志)

『知性を磨く「スーパージェネラリスト」の時代(田坂広志)』(2回目)(〇) あすか会議2015の最後を締めくくられた田坂先生。講演の演題は本書のタイトル通りで、内容も本書に沿っていましたので、復習として読みなおしました。 今回は、特に、講演で印…

人は、誰もが「多重人格」(田坂広志)

『人は、誰もが「多重人格」』(田坂広志)(〇) あすか会議2015に登壇された田坂先生。懇親会でお話した際に、「この本いいと思うので読んでみて」とお薦めされたので、早速仙台駅近くの本屋さんで購入して帰りの電車で読んでみました。 本書は、『知性を…

大学・中庸(金谷治 訳注)

『大学・中庸』(金谷治 訳注)(〇) 企業家リーダーシップで田久保講師からご紹介いただいた古典です。「二宮尊徳が小学生くらいの年齢から読んでいた・・」という言葉に興味をそそられました(その後、徳川家康も6~7歳の頃にはすでに学んでいたことを…

幸之助論(ジョン・P・コッター)

『幸之助論』(ジョン・P・コッター)(〇) 企業家リーダーシップDay3の課題図書『幸之助論』です。何といっても著者が、ハーバードビジネススクールのジョン・P・コッター教授、監訳が金井教授という点に惹かれます。リーダーシップ論の第一人者であるコッ…

最強交渉人のNOをかならずYESに変える技術(島田久仁彦)

『最強交渉人のNOをかならずYESに変える技術』(島田久仁彦) あすか会議2015第四部(分科会)にモデレーターとして登壇される島田さんの著書を読んでみました。著者は、国連の紛争調停官、環境庁国際調整官などを務められ、国際的に活躍されるネゴシエータ…

夜と霧(ヴィクトール・E・フランクル)

『夜と霧』(ヴィクトール・E・フランクル)(〇) 企業家リーダーシップ(Day2)で、ネルソン・マンデラ氏の研究を行ったときに、クラスメイトの方の、「『夜と霧』を思い出した」という一言が印象的だったので、読んでみることにしました。 本書は、アウシ…

松下幸之助 経営の神様とよばれた男(北康利)

『松下幸之助 経営の神様とよばれた男』(北康利)(〇) 企業家リーダーシップDay3(松下幸之助さんを議論)のあとに、振り返りを兼ねて読みました。松下幸之助さんの生涯を綴った一冊という意味では、課題図書である『幸之助論』を超えているんじゃないか…