『だまし絵 心理の迷宮を楽しむ本』(竹内龍人)
先日受講した研修の導入部で「だまし絵」を見たことがきっかけで、この手の本を読んでみようかと、1冊買ってみました。
それにしても、いろんなだまし絵があり、また自分自身もよく騙されてしまうなと思います。それだけ、人間には錯覚があるということ。本書は、脳科学の難しいことを学ぶというよりは、単純に遊べる文庫本です。
(印象に残った解説‥本書より)
〇物の見え方は一律ではなく、固有の距離がある(距離により見え方が変化する)
〇閉じた領域、狭い領域、対称性を持つ領域は図として認識されやすい(図と地を見極める脳の仕組み)
〇周りに比べるものがないと、その位置すらわからなくなってしまう(重力レンズ錯覚)
〇目や脳は、淡い色がどこに塗られているかを認識するのが苦手(水彩錯覚)
〇目に映る画像が全く同じであっても、脳はそれをいろいろに解釈し見方を変えている(ネッカーキューブ)
〇同じ図形でも、見え方が頻繁に変わってしまうことがある(ネッカーキューブ)
〇脳は全体の整合性が保たれるように、曖昧なパターンを高度な技術で処理し、まとめ上げている(ネッカーキューブ)
〇遠くにあるものほど目には小さく映るはずだという、三次元的空間における幾何学的な知識を用いて、ものの長さを判断している(ポンゾ錯覚)
〇垂直線は、水平線より8%程度長く見える(水平垂直錯覚)
→縦じまの服はスリムに見える
〇領域が何かで分割されると、その大きさが過大評価される(オッペン・クント錯覚)
〇同じ領域内にものがたくさんあると、その大きさが過大評価される(オッペン・クント錯覚)
などなど・・・。「ふ~ん」「へ~」と、普通に楽しめます。
百聞は一見に如かず。絵を見るのが一番です!