『究極の睡眠術』(著:ニック・リトルヘイルズ、訳:鹿田昌美)(◯)
著者は、睡眠習慣や寝具等、睡眠にまつわるあらゆる研究に30年を費やし、世界のトップアスリートへの睡眠指導を行うスリープコーチの最高峰。クリスティアーノ・ロナウド、デヴィッド・ベッカム、ウェイン・ルーニーなど世界トップクラスのサッカー選手のほか、レアル・マドリード、マンチェスター・ユナイテッドなどのチームなどをクライアントに抱えるなど、実績十分な方です。これだけで、相当興味が湧きます。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯究極の睡眠の7つのルール
①体内時計のリズムを制する
・深夜2〜3時が最も濃密に眠れる
身体には、人類何百万年の臣下の産物である概日リズム(体内時計により管理される24時間の体内サイクル)が組み込まれている。
・体内時計を光でセットする
自然光は曇りの日でさえも、明るさという点で人工照明よりも勝っている。ブルーライトはそれほど悪い光ではなく、浴びるタイミングが問題なだけ。
・朝はゆっくり始める
最初から飛ばしすぎると、身体が混乱する。
・長期にわたって時計に逆らうことは、重篤な健康問題につながる可能性がある。
・何をするときも「無人島での生活」を頭の隅に置いておく。理想は、人間の生物的プロセスに沿った生活。
②クロノタイプ(その人の睡眠タイプ)をフルに生かす
・自分のクロノタイプを知る
ベストの状態の時に重要な活動をする。
・週末に「朝寝坊」しない
平日の「社会的時差ボケ」を防ぐ
・カフェインを効果的に利用する
習慣にせず、パフォーマンスを上げる戦略として利用する。
③「時間」より「サイクル」で眠る
・睡眠は4つのサイクルで捉える
「R90アプローチ」とは、「90分で回復する方法」。90分は睡眠の1サイクルを構成する各ステージを巡るのにかかる時間の長さ。睡眠の1サイクルは4つ(ときには5つ)のステージで構成される。
・睡眠を取り返すことはできない
睡眠を取り返すために早めにベッドに入ったり遅くまで寝たりするのは、時間の無駄。
・起床時間は毎日揃えるが、ベッドに入る時刻は90分単位で考える。
④睡眠後のルーティンで眠りを変える
・就寝前の90分+(睡眠:90分×4サイクル)+起床後の90分を休息と回復のプロセスと考える。
・遅い時間に食事をした場合、障害要因を取り除くには、いきなりベッドに直行しないこと。満腹状態と消火活動は、21時〜22時ごろに腸の活動を抑えるという体内時間の要求と衝突する。
・眠るときは真っ暗にすること。カーテンには光が入る隙間がわずかでもないようにする。これが概日リズムに合わせた睡眠環境。
・概日リズムの一環として、体温は夜になると自然に下がる。掛け布団が暑すぎず、寒すぎないことを確認する。過剰状態になってたっぷり汗をかいてしまい、睡眠サイクルから脱線する可能性がある。湯たんぽや電気毛布の使用も基本天気に避ける。冬場でも寝室の暖房を切ること。
⑤日中に回復時間を導入する
・一流アスリートの方法を本気で実践したいのなら「日中の時間」の使い方についても見直しが必ず必要。睡眠をただの「眠り」ではなく、「メンタルとフィジカルの回復プロセス」と捉える。回復は1日24時間、1週間7日、間断なく続くプロセス。
・日中に「第2の回復期」がある。昼寝ではなく「CRP(Controld recovery period:管理された回復期)」。日中の仮眠は、アスリートにとっても、パフォーマンス向上をもたらす重要な「増強剤」。
・わずか数分眠るだけでも、脳が記憶の処理を始めるには十分。仮眠から目覚めたら、5分間を確保して、まずは「周囲を認識」し、「水分補給」をし、できれば「自然光」を浴びる。
・昼間の睡眠チャンスは、13〜15時の間。次善の策は、17〜19時の間。
・90分おきに休憩する。これによって頭リフレッシュして集中力のレベルを上げる。
⑥自分だけのスリープキットを整える
・仰向け寝は、気道が狭くなり、いびきをかきやすく、無呼吸になりやすい。
・横向き寝が深い睡眠をもたらす。右利きの人は左側を下に、左利きの人は右側を下にする。胎児姿勢になるには、膝と腕を軽く曲げて胸の前に軽く引き寄せる。
・製造メーカーの主張や値段にかかわらず、どの枕も役割は同じ。正しいマットレスで眠っていれば、本当は枕を使う必要はない。
・できるだけ大きなマットレスを選ぶ。キングサイズは、カップルの睡眠に耐えられる最小サイズと心得る。
・マットレスとベッドフレームの重要さの比率を胸に刻むこと。マットレスが予算の100%を占めてもいい。
⑦寝室を回復ルームに変える
・寝る部屋をメンタルとフィジカルの「回復ルーム」と名前を変えよう。
・部屋の中のものを全て出し、「休息」「回復」「リラックス」に必要なアイテムだけを戻す。
・部屋を真っ暗にする。
・部屋は涼しく。
・安心・安全を感じられるように工夫する。
・内装はシンプルに。
・部屋でのテクノロジーの使用を制限する。
私は睡眠時間が4時間半(23:30〜4:00)なので、90分×3サイクル。できれば4サイクルにしたいなと思いつつ、22時に寝るのは厳しいなぁというのが現実。起床時間を固定して、就寝時間で調整するのは、感覚的にわかる気がします。朝は、自動で目覚めます。改善余地があると思ったのは、マットレス。ここは、あまり気が向いていなかったですが、寝具の予算を全てマットレスにつぎ込んでもいいという著者の主張に刺激を受けています。寝室には基本的に何も置いていない今のスタイルも良さそう。しっかり休息・回復して、良いパフォーマンスを!