『スタンフォード式 人生デザイン講座』(ビル・バーネット&デイブ・エヴァンス)(◯)
なんとなくタイトルに惹かれて購入しましたが、どこかで読んだような気がしたら、2017年9月に『LIFE DESIGN スタンフォード式最高の人生設計』として発行された書籍の改題・文庫版と最後に書いてありました。この改題・再発売はたまに騙されますが、読む時期が変わると感じ方も変わるもので、前回はそれほど印象に残らなかったのですが、今回は良書だなぁと感じながら読みました。おそらく、この2年半の間にコーチングも延300人近くの方に実施し、多くの方の人生に触れる機会が読み手を引き揚げてくれたんだなぁと思います。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯どういう人生をデザインするのが理想的か?
・①人間性、②考え方、③行動がピタリと揃う人生
・問題発見+問題解決=理想のライフデザイン
◯現在地を知る
・「重力問題」
対処不可能な問題にいつまでもこだわるのを避ける。重力問題と向き合う唯一の道は、「受け入れること」。
・「坂道の自転車問題」
一旦重力を受け入れれば、状況を乗り越え、実行可能な手段を探すことに専念できる。
⇨まずは、「現在地」からスタートしなければならない。
・ワークライフバランスの4つの分野
4つのゲージは満タンか?(点数化)
①健康(心・体・精神)
②仕事(有償・無償は関係なし)
③遊び(楽しむ目的のもの)
④愛(つながっているという人間的な感覚)
◯人生のコンパスをつくる
・コンパスに必要な2つの部品
①仕事感
a)仕事はなんのためにある?
b)なぜあなたは仕事をするのか?
c)良い仕事とは何か?
d)仕事とあなた個人、他の人々、社会との関係は?
e)お金と仕事の関係は?
f)経験、成長、充足感と仕事の関係は?
②人生観
a)人生に意味を与えるものは?
b)人生に生きがいや価値を与えるものは?
c)あなたの人生は、家族、地域社会、世界とどう関係しているか?
d)お金、名声、目標達成は満足できる人生とどう関わっているか?
e)経験、成長、充足感はあなたの人生にとってどれくらい重要か?
f)善や悪とは何か?
g)人間より上位のもの、神、超越的な存在はいると思うか?思うとすれば、あなたの人生にどんな影響を与えるているか?
h)喜び、悲しみ、公正、不公正、愛、平和、対立は人生にどう関わっているか?
・書き出した仕事観と人生観を読み、次の質問に答える
a)あなたの仕事観と人生観はどの部分で補い合っているか?
b)あなたの仕事観と人生観はどの部分で食い違っているか?
c)あなたの仕事観と人生観に因果関係はあるか?あるとすればどんな?
◯熱中できる道を探す
・フロー状態は「大人の遊び」の重要な要素の一つ。本当にやりがいや満足感のある仕事は、多くのフロー状態を含む。遊びの本質は、結果について絶えず気を揉んだりすることなく、目の前の活動に没頭し、楽しむこと。
・「グッドタイム日誌」
a)ワクワクする、集中している、楽しいと感じたタイミングを記録する。
「あなたが熱中しているタイミングは?」
「エネルギーに満ち溢れているタイミングは?」
「そのとき何をしていたか?」
b)行動記録からわかることを考察する。
⇨ワークシートの右側に、「熱中度」と「エネルギーレベル」を書く(点数化)
◯行き詰まりから抜け出す
・優れたアイデアが多ければ多いほど、その中からより良いアイデアを選べる。
・どんな問題であれ、絶対に最初に思いついた解決策を選ばない。
・マインドマッピング
a)テーマを選ぶ
「熱中した活動」「エネルギーが湧いてきた活動」「フロー状態に達したときの活動」の3種類をやってみる。
b)マインドマップを描く
c)目に飛び込んできた3つの単語をピックアップして混ぜ合わせ、コンセプトを書き出す。
e)それぞれの仕事について、あなたの役割を簡単にスケッチする。
◯人生プランを描く
・今後5年間の3通りのプランを描く。
・それぞれのプランに短いタイトルをつける。
・各プランについて、思い浮かぶ疑問を3つずつ書き出す。
・資源、興奮度、自信、一貫性に関するゲージ(点数化)を書き込み、各プランを評価する。
◯プロトタイプを作る
・3通りのプラントそれに関する疑問点を見直す。
・その疑問の解決に役立ちそうなライフデザイン・インタビューのリストを作る。
・その疑問の解決に役立ちそうなプロトタイプ体験のリストを作る。
・協力する人々を集めて、ブレインストーミングを行う。
◯失敗を成功につなげる3ステップ
①失敗記録をつける
②失敗を分類する(不運、弱点、成長の機会)
③成長のヒントを見つけ出す
仕事観と人生観の一致する人生。それは確かに魅力的。両方の側面から考えていっても、価値観としてはつながっていくもの。なんとなく思っていることを見えるかしていく。ここには、コーチの存在価値はあると思います。人は頭でわかっていると思っていることを、なかなか敢えて見える化することはしないから。だけど、見える化する過程でいろいろなことに気づき、そこから何か閃くもの。だからこそ、実際にやってみることが大切ということを感じました。