『働き方5.0』(落合陽一)(◯)
2016年に出版された本のリバイバル本です。リバイバル本は商業目的っぽくて好きではないのですが、2016年の感覚と4年経った現在の状況で読む感覚では何かが違い学びになるかもしれないと思って、敢えて買ってみました。そして、もう一つは、第3章のタイトル「「天才」ではない「変態」だ」。「変態」はもちろんいい意味であり、尖った、突出したということ。世の中は変わるし、働き方も変わる。両方変わるから、世の中に合わせて働き方が変わるのはむしろ普通であり、自然である。同じ動きをしていれば、止まっている、固定している、変わらないのかもしれないです。本当の意味で変わる、変えるとなると、時代の変化以上の動きになるんだろうなと思いながら読んでみました。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯「5つの問い」を自らに投げる
①それによって誰が幸せになるのか
②なぜ今、その問題なのか。なぜ先人たちはそれができなかったのか
③過去の何を受け継いでそのアイデアに達したのか
④どこにいけばそれができるのか
⑤実現のためのスキルは他の人が到達しにくいものか
・この5つにまともに答えられれば、そのテーマには価値がある。これを説明できるということは、文脈で語れる=有用性を言語化できるということであり、他人にも共有可能な価値になる可能性がある。
◯解決したい「小さな価値」を探そう
・大人から「好きなことを見つけろ」「やりたいことを探せ」と言われると、「自分は何が好きなんだろう」と自分の内面に目を向ける人が多い。そこからいわゆる「自分探しの旅」のようなものが始まるが、これは袋小路に行き当たってしまうことが少なくない。
・しかし、「自分が解決したいと思う小さな問題を探せ」と言われたら、どうでしょう。意識は外の世界に向かうはず。そうやって探した時に、なぜか自分には気になって仕方がない問題があれば、それが「好きなこと」「やりたいこと」ではないか。
・解決したい問題させ見つかれば、そのための進路も選びやすくなる。「それはどこに行けばできるのか」というシンプルな問題。どこかに行ってもできないなら起業するのが良いだろうし、大企業でなければ解決できない問題なら、そこを目指せばいい。
・解決したい問題を発見し、「5つの問い」に答える形でそこに文脈をつけることができれば、その時点で問題の70%ぐらいは解けていると思ってもいい。それぐらい、文脈をつけることができること=価値を言語化できることは大切。筋書きの不明確な仕事はまず成功しない。
◯「変態」の将来は明るい
・学んだことを利用してなんでもこなすジェネラリストが「秀才」
・「天才」は何か一つのことに対してスペシャリストな才能を持っている。
・「変態」は比較的レンジの広い専門性を持っているので、選べる職種も広い。
・「天才建築家」の職種は建築士に限定されるが「建築好きの変態」は建築士になれるだけでなく、建築に使う素材や重機などの開発者になれるかもしれない。「天才ギタリスト」と「音楽好きの変態」も同じ。才能という言葉だけでは表しきれない猛烈な執念のようなものが「変態」から漂ってくる。
・素人の心を失わないままに玄人になること。それを考えながらキャリアを進めていく必要があると思う。
これからの働き方はとても興味・関心のある分野です。パラレルキャリアとか副業解禁とか色々言われていますが、仕事を移り変わっていくというよりか、能力と経験を磨き続けて、時代の流れに合わせて、自分の能力や経験から何らかの価値が提供し続けられるような人になれればなぁと思っています。明確に意識して活動を始めて丸3年になりますが、明らかにこの間行動し続けたことが今の自分のリソースやこれからの展開につながってきている気がします。この経験の積み重ね自体が価値になりそうで、これを提供価値ができるように言語化していくことが当面の課題になりそうです。