『キャッチコピーの極意』(弓削徹)
著者は、コピーライター、マーケティングコンサルタント。本書は、1万人以上の方が受講している人気セミナーを書籍化したもので、日頃文章を書き慣れていない人でも、プロのコピーライターのように書けるようになるメソッドの集大成本です。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯ウリを見つける5つの自問自答
①会社・商品を始めたきっかけ、理念は何か?
②業界内で他社・他店と違っている点は何か?
③理想的、切実なお客様とはどんなお客様か?
④お客様が喜ぶこと、褒めてくれることは何か?
⑤お客様の変わったニーズは何か?
◯弱みですらウリにできる8つの視点
①価格が高い
「正直、高いと言われます」
→本当の価値がわかる人に買われてビジネスが成り立っているという主張が隠れている。
②知名度が低い、生産量が少ない
「「じゃない方」の、浦安」
→鳥取県がつくった町おこしのために作ったキャッチコピー(千葉県のように、夢のある遊園地はないが、自然がいっぱいあると訴えている)
③経験不足
「若さと行動力が取り柄です」
④店が狭い・立地が悪い
「ちょっと遠い、けっこう旨い」(レストラン)
⑤古い・旧式
「パリにエッフェル塔があるように、ボストンにはフェンウェイパークがある。ここはボストンの誇りであり、価値なんだ」(ジョン・W・ヘンリー)
⑥複雑、手間、時間がかかる
「お客様の顔を見てからウナギをさばきます」
⑦たった一人の会社
「社長(ワタシ!)自ら、責任をもって対応します」
⑧日持ちがしない
「くさる化粧品」(ナチュラピュリファイ化粧品)
◯強い言葉
①肝心な言葉を強い言葉に言い換える
(例)アミノ酸高級シャンプー
・「髪が、サンキューって言った!」
・「毎日が、髪の誕生日になる」
・「カリスマ美容師が選ぶシャンプー」
②具体的な数字
・「10歳若く見られるメガネです」
・「10倍儲かる」
・「3日で◯◯できる!」
・「〜を99.9%カット」
・「さらりとした梅酒」
・「キンキンに冷やして」
・「ゴクッと召し上がれ」
④感情に触れる言葉
・「人生が変わったんです」
・「これで売れなきゃ、あきらめてください」
・「嘘をついていました」
⑤初耳の言葉
・「TNP(低燃費)」(ダイハツ)
・「結果にコミットする」(ライザップ)
⑥お悩み・課題ワード
・「『合格』というゴールを一緒に目指す講師陣がいます」
・「大人の女の肌質は「保湿」で決まる」
⑦ギャップのある言葉
・「大人の修学旅行」
・「会いに行けるアイドル」
・「廃業寸前の町工場が、売上200%達成」
⑧方言
・「どげんとせんといかん」(東国原英夫氏)
・「ええじゃん広島」(広島県)
・「ハイサイ沖縄」(沖縄県)
・「痴漢、あかん」(大阪府)
などなど、具体的な事例がいっぱい。
ノウハウ満載で読みやすく、「あぁ、こんなふうに表現すると伝わりやすいんだ」というイメージが湧きやすいと思います。本を読んだからすぐに書けるものでもないと思いますが、毎日のアウトプットの中で、本書の学びを活かせば、自然とキャッチコピーが書けるようになり、またキャッチコピーを考えるのが楽しくなりそうです。