『超ストレス解消法』(鈴木祐)(◯)
なんとなく表紙に惹かれて手に取った本書。ストレス解消法が100個紹介されています。いずれもハーバードやスタンフォードといった一流の研究機関が実証したものばかりです。本書で概要を掴み、「コレおもしろそう!」って思ったら、とりあえず試してみて、「コレは使える!」って思ったら、別の本などで深掘りしてみるというきっかけづくりの一冊として秀逸だと思いました。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯概要
・まずストレスがあることを知ることから始まる。
・ストレスの根本要因は3つ
①思考のアンバランス
②栄養のアンバランス
③受容のアンバランス
・ストレス対策の三種の神器
①呼吸法トレーニング
②エクササイズ
③バイオフォリア
◯ストレスサーモメーター
・今のストレスを10点満点で評価する
・大まかに点数をつけるだけでも、ある程度イライラ解消効果がある
◯PSS4(パーシーブド・ストレススケール4)
①この1ヶ月で人生の大きな問題をコントロールできないと、どれくらい感じました?
②この1ヶ月で個人的な問題をうまく処理する能力があると、どれくらい感じました?
③この1ヶ月で人生がうまく進んでるなあと、どれくらい感じました?
④この1ヶ月で困難が山積みになって乗り越えるのが無理だと、どれくらい感じました?
◯ボディスキャン
①リラックスする(横たわる)
②頭のスキャン(頭に意識を向け、緊張していないかどうかをチェック)
③上半身のスキャン(上半身の各パーツに意識を向け、緊張していないかどうかをチェック)
④下半身スキャン(同様に下半身も実施)
◯ストレスダイヤリー
・時間、ストレスレベル、持続時間、状況、トリガー、リアクションを記録する。
◯自動思考キャッチトレーニング
・状況、感情、思考又はイメージ、行動、身体感覚を記録する。
◯エクスプレッシブ・ライティング
・自分が体験したネガティブな経験について、その時に抱いた感情や思考を包み隠さず書き記す。どんな小さなことでもOK。まず取り組むべきストレス対策の筆頭。
◯ジェネリック・ユー
・一般的な「あるある体験」として語り直す。
・「テストに失敗して辛かった」⇨「人は誰でもテストに失敗して、辛い気持ちを味わうことがある」
◯心配スケジューリング
・あらかじめ「心配する時間」を決めておく
①「心配タイム」をカレンダーに設定する
②「心配タイム」が始まったら、心配事の内容を書き出す
③「心配タイム」が来るまではカレンダーを見える場所に置いておく
④1週間後に振り返りの時間を作る⇨効果を実感する
◯SMILES(メンタルを強くするための食事法)
・食べるべき食品
全粒粉のパンやパスタ、野菜、フルーツ、豆類、ナッツ、魚、脂肪の少ない牛肉・羊肉・豚肉、鶏肉、卵、オリーブオイル、乳製品
・食べてはいけない食品
酒、精製された炭水化物、お菓子、揚げ物、ファストフード、加工肉、清涼飲料水
◯プレバイオティクス(腸内細菌)
フラクトオリゴ糖、サイリウムハスク、発酵食品、プロバイオティクス、リジン&アルギニン、トリプトファン
◯アダプトゲン
カヴァ、アシュワガンダ、パッションフラワー、バレリアン・ルート、サフラン
◯「・・・と思った」法
①「自分は無能だ」「ダメな人間だ」などと思ったら、そのフレーズを小さな声で口に出してみて、自分の中にどんな感覚が生まれているかをチェック。
②その後に「・・・と思った」と付け加える。
⇨「自分は無能だ・・と思った」
③その後に「・・・と思ったことに気づいている」と付け加える。
⇨「自分は無能だ・・と思ったことに気づいている」
◯歌っちゃう法
①ネガティブなフレーズが頭に浮かんだら、その思考を「ハッピーバースデー」のメロティーに乗せて歌う。
②同じネガティブフレーズを自分の好きな曲のメロティーに乗せて歌う。
◯アニメ声法
・ネガティブなフレーズが頭に浮かんだら、アニメキャラのモノマネで言い直してみる(ドラえもんやクレヨンしんちゃんなど)
◯PCモニタ法
①ネガティブなフレーズが頭に浮かんだら、そのフレーズがPCの画面にシンプルなフォントで表示されえている様子を想像する。
②そのテキストの色を派手なピンクに変えたり、フォントを明朝体や丸文字に変える。
③シンプルなフォントに戻し、1文字ごとにスペースを入れてみる。
④文字列を画面の下に移動させ、カラオケの歌詞表示のように、左から右への色が変わっていく様子をイメージ
◯お疲れさん法
①ネガティブなフレーズが頭に浮かんだら、「お疲れさん!」と言ってみる。
②ぶり返したら、再び「また来たね!お疲れさん!」と何度も繰り返す。
◯ブリージング・メディテーション
①リラックスして座る
②深呼吸を3回する
③呼吸に意識を向ける
④注意がそれたらゆっくり呼吸に意識を戻す
◯コンフォートカード
・あらかじめ「自分に優しい言葉を書いた専用カード」を用意する。
◯デス・ライティング
・1週間だけ「死について」の文章を書く
◯バルーン・ブリージング
①テニスボールくらいの風船がお腹の中に入っている様子を想像する。
②鼻から息を吸いながら想像の風船が少しずつ膨らんでいくイメージをする。
③鼻から息を吐きながら、風船から空気が抜けていく様子をイメージする。
◯ブリーズカウンティング
①リラックスして座り、できるだけゆっくりと鼻から呼吸する。
②息を吐き終わったら、頭の中で「1」とカウントする。
③続いて呼吸を数えていき「10」までカウントしたら再び「1」から数え直す。
◯7−11ブリージング
①息を吸いながら7まで数える。
②息を吐きながら11まで数える。
◯イコール・ブリージング
①4秒で吸って、4秒で吐く。
②5秒で吸って、5秒で吐く。
⇨6秒、7秒と伸ばしていく。
◯ボックス・ブリージング
①鼻から4秒かけて吸う
②4秒間息を止める
③4秒かけて口から息を吐き出す
④4秒間息を止める
◯ポジティブメモリーズ
・14秒だけ過去の良い記憶を思い出してもらう
◯ネガティブ・ダストビン
・ネガティブなイメージを3分間書き出し、書いた紙をビリビリに破いて捨てる。
◯フォアヘッド・タッピング
①5本指を広げて、自分のおでこに置く
②5本の指で、1秒ごとにおでこを軽く叩く
⇨「おでこを叩く」という単純な作業に意識を向けると、ワーキングメモリは、指の動きや額の感覚などの情報も処理しようと頑張り始めるが、ワーキングメモリは容量が少ないので、新しく入ってきた方に処理能力を分配する。
◯ファイブセンス・カウントダウン
①視覚フェーズ
目に入った5つの物を声に出して言う。
②触覚フェーズ
身の回りにある4つのものに触る。
③聴覚フェーズ
耳に入ってくる3種類の音を選んで聞く。
④嗅覚フェーズ
鼻に入ってくる2種類の香りを選んで嗅ぐ。
⑤味覚フェーズ
周囲にある食品や飲み物を1つだけ選択し味わう(何もなければ下にあたる空気の感覚を味わう)
ここでは紹介しきれないたくさんのおもしろそうな方法が紹介されています。ここ数年の私はストレスが少ないと感じていますが、これはストレスを感じる場面が少ないわけではなく、ストレスを感じた後の逃がし方が上手くなってきているのだと思います。それが、この本を読んで、「あぁ、これやってる!!」というものがいくつかあり、その成果かなぁなんていう自信が持てました。
ビジネスの場は、ストレスの宝庫。そんな日常だからこそ、ストレス軽減講座みたいな感じで実践からフィードバック講座ができそうだなと思いました(*'▽'*) 習慣化に続き、このテーマもそのうち講座か!?