共感SNS(ゆうこす)
『共感SNS』(ゆうこす)(◯)
書店で平積みされていた表紙が目にとまり直感で買ってみたらいい本でした。「ゆうこす」が人の名前だということすら知らなかったのですが、元HKT48のメンバーでモテクリエイターとして、SNSの総フォロワー数はなんと150万人。フォロワーの約8割が女性。SNSで共感を生み、ファンを作っていくという具体的な取り組みを知ることができて、着眼点や発想がとても学びになります。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯SNSでなりたい自分を作る
・SNSを通してやりたいことはなんですか?
・なぜ、SNSで発信力をつけたいと思っていますか?
・この問いに対する簡潔な答えを持つことが大切。これがないとフォロワーはどうやって支持したらいいか、どうやって応援したらいいかがわからない。
・自分のやりたいことや方向性を語り、思い入れを持ってもらうことがどんなテクニックよりも、一番大事。
◯漫画のようにセルフプロデュース
・自分のことって、自分が想像しているより100倍くらい、実は相手に伝わっていない。このことを理解しておかないと、SNSの世界では戦っていけない。
①どんな主人公なのか
②どんなストーリーなのか
③どんな人に見て欲しいのか
・夢や願望だけでは共感を生めない。「理由」や「想い」をプラスしないといけない。
◯コアなファンを作る
・アカウントを作ったばかりの時は、新規ユーザー獲得を意識するより先に、コアなファンを数人でもいいので集め、そのコアなファンと一緒に自分を広めていく。
・あだ名のようなキャッチーな名前があると、フォロワーが親近感を持ちやすい。
・「ゆうこす」という名前で得られたメリット
①みんなが読める
②ハッシュタグの分散を避けられる
⇨漢字間違いなどでハッシュタグがつくと、分散して効果が薄れる
③別人格を作れる
⇨生身の自分のまま発信するより勝負しやすくなる。芸名と同じ。
・唯一無二の肩書きを作る
⇨「モテクリエイター」のように、一般的な肩書きに自分の強みをプラスした肩書きは、見る人に自分がどんなキャラクターなのか伝える上でもとても役立つ。
◯共感+メリット=フォロー
・共感を生む情報を発信する。
・相手が自分をフォローすることにどれだけメリットを提供できるか。
・プロフィールを制するものがSNSを制するといっても過言ではない。
・本の表紙作りとSNSのプロフィールづくりは似ている。一瞬で「あなたが何者なの?」ということが明確にわかるようにしましょう。
・プロフィール欄の1行目に入れる文言はほんの帯にあたる。目を惹くキャッチコピー、内容の要約や引用で構成される。
・SNSのヘッダ画像は、ビジュアルとして飛び込んでくる一番大きな場所。印象を左右する。なんとなく綺麗な風景写真をヘッダにしている人も多いですが、もったいない!できれば自分自身と発信内容がわかりやすい写真にするのがいい。
◯1ツイートに情報を集約
・情報と感想以外にも、関連するURLや、画像などをつけてそのツイート1つで完結させる。
◯ググるよりタグる
・インスタには、Twitterのリツートのような拡散機能はないので、フォローしている人以外の投稿をタイムラインで偶然目にすることはない。しかし、「ハッシュタグ」を使って検索する文化が他のSNS以上に浸透している。
・重要なのは「インスタ映え」だと思っている人が多いですが、実は意識すべきは「インスタ映え」よりも「タグ映え」。
・タグがちゃんとつけられていない投稿は、橋のかかっていない無人島のようなもの。せっかく無人島で何か面白いイベントをしていても、橋がなければ気づいてもらえませんし、来てもらうこともできません。自分の投稿を知ってもらい、知名度0からフォローワーを増やすには無人島とユーザーとをつなぐタグの架け橋が必要不可欠。
◯YouTubeはサムネイルが命
・YouTubeの再生回数は、サムネイルで決まる。これは全く過言ではない。
・インスタと違い、YouTubeのタグは本人以外には表示されない。ただ裏技がある。参考にしたい動画を開き、動画画面以外の白いぶぶをどこでもいいので右クリックし、「ページのソースを表示」をクリックする。次に、Macでは⌘F(WindowsではCtr+F)で「keywords」と検索すると、その動画につけられているタグが出てくる。
◯ライバルが少ない第一人者を狙う。
・まずは自分の思う通りの方法で続けてみて、あまりにライバルが多くて勝てそうにないと思ったら、戦場を変えてみる。届け方を変えてみる。ライバルが少ない戦場を検索して、開拓してみる。あるいは、投稿の仕方を変えてみる。ターゲット層を変えてみる。肩書きを変えてみる。こうした柔軟な対応ができる人だけが、変化の激しいSNSで生き残っていける。
◯投稿
・トラブルは「好き」が増すチャンス
・完璧な姿を見せるのではなく、新しいことにチャレンジする時も、失敗した時も、全部見せて自分のストーリーにしてしまう。
・行動全てがフォローワーにとって自分ごと化していく
・「みんな」を強調し、疑問形を投げかけることで、気軽にリアクションしやすい雰囲気を作る。
・完璧な配信はコメント数が少ない。
・毎日継続投稿すると熱量が伝わる。
◯PDCAではなくDCPA
・まずやってみて発信(Do)、うまくいかなかったらその理由を考えて発信(Check)、改善策を立てて発信(Plan)、即実行して発信(Action)。
たくさん細かいテクニックも詰まっていますが、SNSに向き合い探求し試してみて失敗も成功も全て前進する力に変えていく取り組みが素晴らしいなと感じました。電車の中でこの本を読みながら、ふと上を見たら吊り広告に「ゆうこす◯◯」とコスメ広告を発見!本を読んで興味が湧くのも、本の内容に共感しているからかなと思ったりします。