MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

ソーシャルメディア文章術(樺沢紫苑)

ソーシャルメディア文章術』(樺沢紫苑)(◯)

 2012年に発行された本書は。著者は、精神科医の方ですが、ライティング活動がすごくて、インプット・アウトプットを猛烈に高水準で回し、SNSフォロワーやメルマガ読者数も延30万人以上、10年以上ほぼ毎日ソーシャルメディアに投稿されている方です(数値はいずれも本書発行時点)。その実績に裏打ちされた本書は、FacebookTwitterなどにおける文章の書き方が通常の文章とどう違うのか、具体的に何を書けばいいのかをわかりやすく解説した実務的な良書です。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

ソーシャルメディア・ユーザーの目的は「情報取集」と「交流」

・「濃い情報発信」と「心のこもった活発な交流」。この2つを徹底的に行うだけで、あなたがソーシャルメディアで大成功することを保証する。

 

ソーシャルメディアで最も重要な感情は「共感」

・人間は共感した時に心が動く。ソーシャルメディアで歓迎される文章としては、「上手な文章」ではなく、「共感を呼ぶ文章」・

 

◯共通話題+オリジナリティ=最強

・誰もが知っている、誰もが関心あるホットな共通話題を取り上げ、そこに自分らしいオリジナリティを少しだけ加えると「共感」を呼ぶ。

 

◯bitly(短縮URL交換)

https://bitly.comというサイト。短縮したい元のURLをペーストすれば、短いURLに自動的に変換できる。

・bitlyで短縮URLを入れてつぶやくだけで、反応率が自動的に測定される。

 

◯自己開示

・最初は「コンテンツ」から入るが、やがてその人の「人間」全体が好きになり、プライベートを知りたくなる。これがファン心理。

・読者はあなたに「あなたらしさ」を期待している。

 

◯今を意識した「現在進行形」の投稿をする

・体験は過去でも、今の自分の感情にフォーカスすることで、今を意識した投稿ができる。「ハラハラドキドキした」という過去形よりも「ハラハラドキドキして、その興奮がまだ冷めません」という現在進行形に。

 

◯たった1人の読み手を意識する

・ある人をイメージして、その人が困っていることについて、その人を前に説明するようなつもりで記事を書くと、同じような人たち数百人、あるいは数千人の心に響く記事が書ける。

・一般大衆に向けて書いてはいけない。」

 

◯読者の「2W1H」をイメージする

・いつ(When)

・どこで(Where)

・何を使って(How)

⇨この2W1Hを意識して発信すると、反応率を大きくアップさせることができる。

 

◯時間帯

・朝、昼休み、夜というアクセスの一番集中する時間帯にタイムリーな記事を投稿すると、反応率が高まる。

・一番反応率の低い時間帯は、15〜17時。

 

SNSではしっかり「交流」する人が成功する

・ブログは情報発信がメイン。SNSは交流がメイン。ちっとも盛り上がらない最大の理由は、自分から「交流」をしていないこと。

 

◯「いいね!」とコメントをたくさんもらう方法

・自分から先に「いいね!」をクリックし、自分から先にコメントをする。

・「いいね!」が得られない人は、ほぼ例外なく、「いいね!」をクリックしていない。

 

◯長すぎるコメントは避ける

・長すぎるコメントは「交流」目的に買い込んでいるのではなく、「自己主張」「自分のアピール」のために書いているように見えるもの。

 

◯読むか読まないかは1秒で決まる

・記事のタイトルは先に決めるべき。すると全体の構成、結論、文章の道筋も全て出来上がる。

・良いタイトルは「つかみ」。

・結論を最後に述べる論法では、冗長になりやすい。

 

Twitterでは短いツイートほど歓迎される

・140文字までのメッセージを投稿できるTwitter。主張したいことがある人は、140文字ギリギリまで書こうとするが、長く書けば書くほど読まれなくなる傾向がある。

Twitterで伝えたければ、1〜2行。つまり60文字以下くらいの短い文章で、ストレートに伝えるのが効果的。

 

◯インプットなくしてアウトプットなし

 ・アウトプットを前提にインプットをすること。本を読んだら必ずソーシャルメディアに記事を書くと決める。アウトプットを前提にインプットを心がけると、圧倒的にインプットの質が高まる。

 

Twitterをネタ帳として使う

・アイデアやひらめき、「おもしろ!」と思ったニュースは、すべてTwitter上にメモするようにしている。要するに、ネタになりそうなものを見つけたら、すかさずTwitterにつぶやく。

 

 樺沢先生の著書は、経験から導き出されるいいものが詰まっているので、実務的でとても参考になります。しかもわかりやすい。私にとっての理想的な姿ということもあり、しばらく樺沢先生の著書を追っかけ中です。全巻制覇に向けて。

SNSの超プロが教える ソーシャルメディア文章術

SNSの超プロが教える ソーシャルメディア文章術

 

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