『Courage 勇気』(OSHO)
不確実ではなく驚異。不安ではなく自由。不安定に、危険になった時、それに対応する唯一の方法は、気づくこと。20世紀のインドの思想家OSHOによる瞑想をベースにした不安への対処法や考え方についてまとめられた一冊。勇気は、未知の世界に踏み出すために必要な「心で生きる」こと。過去の記憶に基づき頭で計算して生きるのか、不安はあるが未来の希望に向けてハートで生きるのか、生き方自体が問われる内容でもあります。
【本書の学び】
①不安定や危険への対応はただ一つ。気づくこと。
②マインドは既知の道(過去)、ハートは未来。科学ではなく、瞑想的に生の感覚に従うこと。
③恐怖は愛の不在。愛には4段階ある。
1)セックスが美しく起こる(肉体的な恐怖の消滅)
2)愛が起こる(マインドから恐怖が消滅)
3)祈りが起こる(恐怖は完全に消える)
4)瞑想(恐怖のなささえも消える)
(印象に残ったところ・・本書より)
◯宗教と科学
・宗教と科学は現実に対する2つのアプローチ。科学は二次元的なものを通してアプローチし、宗教は直接的にアプローチする。科学は間接的なプローチだが、宗教は直接的なアプローチ。科学はぐるぐると回るが、宗教は現実の中心にただ浸透する。
・思考は、すでに知られていることだけを考えることができ、オリジナルにはなり得ない。あなたが考えることができることはすべて、知っていることに属している。思考はせいぜい新しい組み合わせを作ることができるだけで、未知を知ることはできない。
◯確信と信仰
・確信と信仰には大きな違いがある。確信は個人的なもの。信仰は社会的なもの。確信はあなたが育てるものであり、あなたが止まるもの。信仰は何今日であってもあなたに押し付けられる。
・もしあなたが信仰を落とせば、疑問が湧き上がる。どの信仰も疑問をどこかへ強制的に隠し、疑問を抑圧する。疑問が湧き上がることを心配しないこと。疑問は湧き上がらせなさい。
◯無知の道
・ものの分かった人は瞬間ごとに死に、過去になる。そして再び生まれ、未来に向かう。現在は常に変容であり、再生、復活。それは勇気の問題ではなく明快さの問題。そのことをまず理解しなければならない。
・最後には、あなたが最初に持ってきたものだけが残る。あなたはこの世から、あなたが持ってきたものだけしか持ち出せない。
◯新しいもの
・新しいものの出現を理解するように努める。世界中の誰もが新しくなりたいと望んでいる。誰も古いものに満足していないから。一度それを知ってしまえば繰り返しになる。一旦知ってしまえば退屈で単調になる。
・深く全面的に受け入れた新しいものだけが、あなたを変容させることができる。あなたは新しいものを人生に持ち込むことはできない。新しいものはやってくる。あなたは受けれるか、拒絶するかのどちらかしかできない。
・自分で決めてはいけない。なぜならば、この決定は過去からやってくるのであり、新しいものを壊してしまうから。ただ、子供のように瞬間的に行動しなさい。あなた自身を完全に瞬間に委ねなさい。すると毎日が新しい開花であり、新しい光であり、新しい気づきであることを発見する。
・人は全責任を受け止めた時、本当の大人になる。自分自身に関する全てに責任がある。これが第一の勇気であり、最大の勇気。
◯愛の勇気
・恐れは愛の不在に他ならない。何かするときは愛を持ってやりなさい。もしあなたが十分に愛せば、恐れは消え去るだろう。
・もしあなたが暗闇をなんとかしたいのであれば、あなたは光を使わなければならない。なぜならば、実在するものだけしか、それに関与することができないから。あなたは光には何かすることができる。しかし、暗闇には何もできない。
・恐れは暗闇。それは愛の欠如であり、それに対しては何もできない。何かしようとすればするほど、もっと恐ろしくなる。なぜならば、あなたはますますそれは不可能だとわかるから。
◯群衆から離脱しよう
・社会は数で生きている。それは数の政治。数が多いと人は気分が良い。大きな数は人々に自分たちは正しいに違いないと感じさせる。自分たちが間違っているはずがない。何百万という人々が一緒なのだ。
・一人で残されると疑問が湧いてくる。誰も私と一緒にいない。私が正しいという証拠は何なのだろうか。この世界では個人でいることが最大の勇気。
・最も恐れのない立場に立つには、個人である必要がある。「世界中が私に反対しても構わない。大切なことは私の体験が有効だということ。
◯自由
・何かから自由になるという視点から、自由について考えてはいけない。常に何かへの自由というように考える。
・群衆が問題なのではない。あなたが問題。群衆があなたを惹きつけているのではない。あなたが引きつけられている。誰か他の人ではなく、あなた自身の無意識の条件付けによって引きつけられる。
感覚的・概念的でイメージしづらいかもしれませんが、じっくりとよく読むと、こういう感じかなという気づきがあります。うまく言語化できなくていいので、感覚的に感じられればOKという感じで読むのがいいかなと思いました。