Creativity 創造性(OSHO)
『Creativity 創造性』(OSHO)(◯)
集団心理の一部であったら創造的にはなり得ない。正しい方法とは他人が発見した方法であり、それに従うのは効率を求める製作者。創造的な人は常に間違った方法を試し続ける。本書は、20世紀のインドの思想家OSHOによる創造性、つまり他人に影響を受けて何かを生み出すのではなく、自分の中から何かを生み出すための考え方についてまとめた一冊です。普段いかに、他人の影響を受け、他人の目を気にして、他人の人生を生きているのかということを内省するのにも適しています。
【本書の学び】
①創造性を発揮するには、条件付けを取り払わねばならない。集団心理は、非創造的。
②5つの障害物。1)自意識、2)完全主義、3)知性、4)信念、5)有名病
③4つのカギ。1)再び子供になる、2)すぐ学び始める、3)普通の中に涅槃を見つける、4)夢見る人でいる
(印象に残ったところ・・本書より)
◯リラックスして行動する
・リラックスした人とはただ、強迫観念に取り憑かれていないだけのこと。すると、エネルギーが彼の中に蓄積し始める。彼は自分のエネルギーをためる。エネルギーは自動的にたまり、そして、アクションが必要な時が来ると彼の全存在がそこに流れ込む。
・「ねばならない」はリラクゼーションに反する。「ねばならない」は、必ず背後に強迫観念が隠されている。
・極端に真反対のことから入る方が楽にリラックスできる。もし、手をリラックスさせたかったら、最初は手をできる限り緊張させる。拳をできるだけ強く握りしめて、しばらくそのままにする。反対のことをして、それからリラックスさせる。そうすることによって、神経のシステムはより深いリラクゼーションを得ることができる。
◯エネルギーの2つの側面
・一つは、動機付けがあって、どこかに行くこと、どこかにあるゴールに行くこと。今という瞬間はただの手段に過ぎない。目的志向であって、すべてが手段になる。
・この形のエネルギーではゴールには決して到達しない。なぜならば、このタイプのエネルギーは瞬間、瞬間を将来何か他のものを得るための手段に、未来へと変え続けるから。ゴールは常に水平線の彼方にとどまり続ける。あなたは走り続けるが、その距離は一向に縮まらない。
・もう一つは、ゴールは今ここにある。ゴールはどこか他の場所にあるのではない。実は、あなたがゴールそのもの。実際のところ、今の瞬間にしか充実感はない。
◯5つの障害物
①自意識
・エゴは常に上流に行く努力をする。人々は楽なことをするのが嫌い。人々は何かを始める前、それを難しくしたい。人々は難しいことをするのが楽しい。どうしてか?何か難しいことに直面すると、エゴが敏感になって、鋭くなる。挑戦すべき目標があるから。
・自分を騙すことはできないが、隣人なら騙せるだろう。そこが自己、つまり、エゴの力の入れどころ。外の世界では、少なくとも、あなたは自分が誰なのか、何かしらラベルを持っている。
②完全主義
・エゴはいつでも完璧であることを望んでいる。本当の芸術家は完璧なものを作ろうとは思わない。彼は完璧を目指さず、ただ、自分を委ね、そして手放す。すると起こるべきことが起こる。本物の芸術家は確かに全体性を考えはしても、完璧性は考えない。彼はその中に入り込みたいと思っている。
③知性
・マインドは過去のもの。今この瞬間にいるということはマインドがないということ。
④信念
・創造的な人間は信念を持たない。信念はすでに終わった状態。体験は生きていることと同じで決して終わらない。体験は成長するし、変化するし、動いている。完成していないものにはある美しさがある。
・考えなければならないことは、あなたがしていることをあなたが楽しんでいるかどうか。
⑤有名病
・なぜあなたは他人に認められるかどうかを気にするのだろうか?あなたが自分の仕事を好きでない時だけ、他人の承認は意味を持っている。その時だけ、それは大切になり、そして代わりになるように見える。
・一つの基本的なこと。なんであれ、自分がやりたいこと、どうしてもやりたくてたまらないことをやりなさい。決して人からの承認を欲しがってはならない。それは乞食をすることだ。
・なぜ承認を求めなければならないのだろうか。多分あなたは自分がやっていることが好きではないのだろう。多分あなたは間違った道にいると恐れているのだろう。だから、受け入れられると自分が正しい道にいると感じることができるのだ。人から承認されると、自分が正しい目的に向かっていると感じることができるのだ。問題はあなた自身の内なる感覚。
◯4つの鍵
①再び子供になる
・創造的な人は常に間違った方法を試し続けている。「正しい方法」とは他人が発見した方法。正しい方法によって何かを作ることはできるが、あなたは単なる生産者か製作者、または技術者でしかなく、創造者ではない。
・製作者は正しい物事の進め方、最も経済的なやり方を知っている。創造者は時間を浪費する。多くの場合、彼は間違った方向へ行く。しかし、どこへ行こうとも彼は学びを得る。彼はどんどん賢くなる。そしてそれまで誰一人やったことのないことを行う。
②すぐに学び始める
・修行をする真の人は決して知識を集積しない。一瞬一瞬、彼は自分が知るに至ったものを全て捨て、再び無知となる。この鞭は輝いている。
・物知りは学ぶ用意ができていない。なぜならば、彼はすでに自分は知っていると思い込んでいるから。彼は自分の知識だけに意識を向けている。
③普通の中に涅槃を見つける
・涅槃とは、すべてのものが光り輝くようになるまで、普通の生活を非常に注意深く、完全に意識的に、光に満ちて生きること。
・普通の人生を普通でないやり方で生きること。それが超越的な意識で生きることのすべて。
・問題は、あなたが自分の魂を自分が創造しているものに注ぎ込んでいるかどうか。
④夢見る人でいる
・どのように美しい体験も、夢だと思い違いしてはならない。それを夢と呼ぶのは、それが現実であることを取り消してしまう。夢は現実にされなければならないが、現実が夢とされてはならない。
創造性を高めたいって思うことは昔からありますが、そういえば、子供のように目的を考えず夢中で遊べるものを持っているかといえば、釣りやギターは遊ぶこと自体が楽しい趣味だなって思います。それでも目的を持って趣味をしているところもあり、100%無邪気に遊んでみたい欲求が湧いてきます。