Intuition 直観(OSHO)
『Intuition 直観』(OSHO)
直観への飛躍はそこにギャップがあるため感じ取ることはできるが、それを説明することはできない。なぜなら、説明するには因果関係が必要だから。直観は知性ではなくどこか別のところから来ている。本書は20世紀のインドの思想家OSHOによる講和録。直観という曖昧な感覚だが、日常とてもきになるテーマについて述べられており、興味深い内容です。
【本書の学び】
①賢い人間は、頭、ハート、身体の3者に調和を想像する
②知性(マインド)は本能(身体)と直観(ハート)をつなぐもの
③知性は問題だけで解決法がない。本能は問題を作らない。ただ自然に機能する。直観は答えそのもの。
④本能に全面的に賛成であれば、直観への道を見つけるのはやさしい。違うレベルで機能しているけど同じもの。本能は物質レベル。直観はスピリチュアルレベル。
⑤無意識(本能)↔︎意識(知性)↔︎超意識(直観)
(印象に残ったところ・・本書より)
◯直観と理知
・直観は知り得ない世界。知ることのできない世界に関わっている。不可知の本質的な資質は知ることができないこと。それは不可知なものとして常に存在している。
・理知とは未知の世界を知ろういう努力。そして、直観とは不可知の世界に起こること。不可知な世界に浸透することは可能。感じることはできる。しかしそれを説明することはできない。それを説明しようとすればするほど、訳が分からなくなる。だから説明しようとしてはいけない。理解することは諦めて、より深い世界があるということをいつも覚えておくこと。
◯知性
・知性は偏見に囚われている。つまり公正ではない。それは経験がないから。本能はいつも公正であり、あなたに自然体そのものを見せてくれる。
・知性は誤りを犯しやすい。それは新しいから。知性は盲目であり、新しいものにどう対処していいか分からない。それはいつも新しい質問に対して古い答えを持ってくる。
・本能は的から外れることはない。それは非常に古く、非常に成熟し、完全に発達しているから。
◯人間は3階建
①1階は、無意識(本能)
②2階は、意識(知性)
③3階は、超意識(直観)
◯知識と体験
・知識は理論であり、知ることは経験。
・知ることは、あなたが目を開けて見ること。知識とは誰かが目を開けt、見て、それに関して話す。あなたはただその情報を集め続けることを意味している。
・知ることは、あなたの本物の経験であり、知識は偽物。
◯子ども目線
・子供には知識がない。しかし、無邪気という資質がある。子供は驚異を持って物を見る。彼らの目は完全に明晰だ。彼は物を深く見る。しかし、偏見は持っていない、批判もしない。事前の考えも持たない。子供は予測しない。
・子供は真実を知っている。あなた方は世俗的な現実だけしか知らない。現実とは真実をあなたが解釈したもの。真実とはただ、そこにあるもの。現実とはあなたが理解に至ったもの。
◯瞑想的視点
・あなたがもっと瞑想的になれば、あなたはその他のものは必要ではなくなる。あなたは現実を創造する必要がない。なぜなら、あなたに現実そのものが見え始めるから。しかも、創造された現実というものは、誤ったものに過ぎない。それは一つの夢に過ぎない。しかし、結局のところ、夢は夢に過ぎない。
◯政治と本能
・政治とは、自分がより優れていると証明する努力に見える。それは人が深い場所で、自分が劣っていると感じているから。そして、本能のレベルにいる人間は自分がより劣っていると感じやすい。実際により劣っているからだ。本能的な生を生きるということは、最低レベルの生を生きるということ。
◯人は玉ねぎにそっくり
①身体感覚
・最初の層は壊れた身体感覚から成る。あなたの身体感覚があるべき姿であるとは一瞬たりとも思ってはいけない。あるべき姿ではないからだ。あなたは社会が見ても良いと許してくれるように物事を見、社会が聞いても良いと許してくれるように物事を聞いている。人は五感の多くを失ってしまった。
②条件付け
・信念体系や思い込みのこと。信念は一種の独善を生み、信念は説明を止めてしまう。
③合理化
・いつわりの理屈、合理化、説明、言い訳。
・道理とは心の広がり。道理とは明晰さ。道理とは統一への意志。道理は論理とそれが持つ理解と分類の方法を、それらを調節するために使う。道理は究極の知恵の開花。
④感傷的な考え
・感傷主義。胸に何かを本当に感じた時、それはすぐにあなたを変える。そして行動となる。あなたの感情が行動になること、それが基準。あなたの感情が単なる感情にとどまっているなら、そして行動にならないとしたら、その時その感情は偽物であるとわかる。
⑤抑圧
・頭は理性に関することだけ機能すべき。あなたはハートから話すとき、言葉はいらない。頭から話すとき、言葉だけが何かを言うことができる。
⑥壊れた直観
・直観は6番目の層。これまでの5つの層があまりに厚いので、誰も6番目を感じるまでにならない。
・理性は議論する。理性は結論に達するまでにプロセスを使う。直観は飛躍する、画期的な飛躍だ。それはプロセスを知らない。
「本能↔︎知性↔︎直観」と「潜在意識(無意識)↔︎顕在意識(意識)↔︎超意識」と言う関係はイメージがしやすいかなと思いました。確かに、普段は顕在意識(知性)の世界で他人の目を気にしながら思考・行動・言動を選んでいると思うので、全くの自然な状態ではないと思います。そうした日常と、本来ありのままを見ると言う点の両方を意識することは、偏らず惑わされず思い違いせず生きる上で大切なことだと思いました。