MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

112の瞑想秘法の書(上)(OSHO)<5冊目『愛の円環』より>

『112の瞑想秘法の書(上)』(OSHO)(◯)

 <5冊目『愛の円環』48〜63の技法より>

 20世紀のインドを代表する思想家OSHO。ガンジーブッダらと共にインドの運命を変えた10人に挙げられる方です。数々の講話が書籍になっていますが、本書は、112の瞑想法を講話した内容を書籍10冊にして発売されていたものを、上下巻にまとめたもの。この上巻には5冊分の書籍が掲載されています(なので、上下2段書きの体裁で900ページ超のボリューム)。

 単に瞑想法というよりも、人間の探究本といった感じで、宗教でもなく、思想本でもなく、「人」を本質的に掘り下げていった内容となっています。OSHO初読でお勧めする書籍ではありませんが、私は、コーチング、組織づくり、人間関係づくり、人や組織の理解などに役立てています。

 

(『愛の円環』より・・印象に残ったところ)

◯第52の瞑想技法

・経文:「食べているとき、あるいは飲んでいるとき、その食べ物や飲み物の味になる。そして満たされる」

・要は、ゆっくりと食べて、その味に気づくことだ。ゆっくり食べない限り、気づくことはできない。ただいたずらに飲み込んだりせず、急がないで味わい、その味になる。甘さを感じるとき、その甘さになる。するとそれは全身で感じられる。口の中だけ、下の上だけでなく、全身で感じられる。

・水を飲んでいるとき、その冷たさを感じてみる。目を閉じ、ゆっくりと飲み、味わう。その冷たさを感じ、自分がその冷たさになったと感じる。その冷たさは水からあなたへと移っていく。そして、あなたの体の一部となっていく。口に触れ、舌に触れ、その冷たさは移っていく。それが体全体に起こるようにする。そのさざ波が拡がるようにする。そして冷たさを全身に感じる。そのようにして敏感さが培われる。

 

◯第54の瞑想技法

・経文:「何かの行為の中で、満足が感じられたとき、それを現実化する」

・明日の朝から、一日中心がけてみる。何かに対して、美しさや、満足や、至福を感じたら、それを意識する。24時間のうちには、そんな瞬間がいくらでもある。

・美しいものを探し、醜いものは忘れる。するといつか醜いものもまた美しくなる。ただひたすら幸福な瞬間を見つめる。するといつか不幸と呼べるようなものはなくなる。

 

◯第55の瞑想技法

・経文:「眠りに入るとき、眠りがまだ到来せず、外側の目覚めが消え去るとき、その一点において存在は開示される」

・眠りに入っていくとき、くつろぐこと。目を閉じ、部屋を暗くする。ただ目を閉じ、そして待つ。やがて眠りがやってくる。ただ待つ。何もせずただ待つ。体はくつろいでいる。体は重たくなっていく。それを感じる。その感覚を持つ。一瞬だ。ごく小さな隙間があって、目覚めから眠りへと移っていく。

 

 全10巻で解説されている計112の瞑想法には、セットとなる「112の瞑想カード」というのが発売されています。カード112枚には、それぞれの瞑想のタントラとイメージ画が描かれ、説明書にワークの要点(本書からの抜粋)がまとめられており、瞑想の実践に使えると思います。

112の瞑想秘法の書 上

112の瞑想秘法の書 上

  • 作者:OSHO
  • 市民出版社
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