雑談の一流、二流、三流(桐生稔)
『雑談の一流、二流、三流』(桐生稔)(◯)
雑談は私にとって苦手分野です。どちらかというと苦痛。時間がもったいないので、早く本題に入りたいタイプで、雑談は避けがちなテーマでした。ですが、日常の中で必要な場面も頻繁にあるため、特に仕事での必要性に駆られて読んでみました。本書は、切り口が豊富で、しかもタイトル通り、3段階にレベル分けして解説されているので、読みやすく、わかりやすい印象でした。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯最初の一言:意識を自分→相手へ
・三流:「今日は暑いですね」
・二流:「30℃を超えるそうですよ」
・一流:「今日は暑いですね。30℃を超えるそうですよ。夏バテとか平気ですか?」
◯出会い頭の挨拶
・三流:挨拶だけで終了
・二流:挨拶に一言付け加える
・一流:挨拶にツープラス
⇨「久しぶり!①元気だった?+②何年ぶり?」「こんにちは。①いつも元気ですね!+②私も見習わなきゃ」
◯話題がない時
・三流:あたふたネタを探す
・二流:「木戸に立てかけし衣食住」から探す
⇨季節、道楽、ニュース、旅、天気、家族、健康、仕事、衣料、食事、住居
・一流:「毎日すること」から探す
⇨食べること、動くこと、働くこと、お金を使うこと、寝ること
◯質問の質
・三流:深く考えないと答えられない質問をする
・二流:アバウトな質問をする
・一流:具体的な質問をする
⇨「最近忙しいですか?」よりも「最近土日はお休み取れてますか?」、「趣味はありますか?」よりも「休日にやっていることってありますか?」
◯質問のボキャブラリー
・三流:うまく質問できない
・二流:ひたすら質問する
・一流:相手が話したくなるように質問する
⇨会話を深める質問(なぜ?)、会話を広げる質問(他には?)、会話を進める質問(それで?それから?)
◯褒めるところ
・三流:褒めるところを見つけられない
・二流:褒めるところを無理やり探す
・一流:Before→Afterを褒める
⇨「青、めっちゃ似合いますね!ちなみに昔から青系を着られてたんですか?」
◯テンポ
・三流:ベラベラ一人で話す
・二流:数分で相手に渡す
・一流:15〜30秒で渡す
⇨人間は興味がないことに関して、30秒くらい経過すると急激に集中力が落ちる
◯説明
・三流:ダラダラ話す
・二流:完璧に伝えようとする
・一流:例え話にして一発で伝える
⇨人は文字で認識するより、絵で認識する方が圧倒的に速い
◯惹きつける
・三流:何も考えず話す
・二流:おもしろトークで惹きつけようとする
・一流:オノマトペを使う
⇨擬声語(ゲラゲラ)、擬音語(キラキラ)、擬態語(ツルツル)
◯自分の話をする時
・三流:一方的に話し続ける
・二流:話をおもしろくしようとする
・一流:一人質問を使う
⇨「どう思います?」「◯◯じゃないですか?」「皆さんもそんな経験はありませんか?」「試してみたいと思いませんか?」
◯長めの雑談
・三流:特にテーマがない
・二流:相手が話したいことをテーマにする
・一流:相手が話したいこと、聞きたいことにテーマを置く
⇨人間は、自分が話したいことを話したい、自分が聞きたいことを聞きたい
◯最後の一言
・三流:「それでは」と伝える
・二流:「楽しかったです」と伝える
・一流:記憶に残った具体的なエピソードを伝える
⇨「今日の◯◯の話、めちゃくちゃ参考になりました。また聞かせてください」
本書を読んだ結果、私の現状は、二流レベルでした。もともとフリーで話をすることに苦手意識が高く、本書をきっかけに雑談も気楽にしてみようかなと思いました。なんらかのアイデアも閃きそうですし!
【一流の雑談力①】コミュ力を身につければ仕事も人間関係も良くなる