MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

光と闇の瞑想(OSHO)

『光と闇の瞑想』(OSHO)

 インドの思想家OSHOの瞑想シリーズの一冊📕 「光と闇」にスポットを当てた11の瞑想技法が紹介されています。OSHOの思想は、人間の本質的なところを考えさせられる深い内容です。頭で理解するという内容もありますが、感覚を磨くというものも多く、本を読みながら、実践しながら、自分を整えていくような効果を感じます。

 

◯空への瞑想

・仰向けに寝転んで、ただ空を見つめる。ただじっと見つめ、晴れ渡りを感じる。雲のないことを、その限りない広がりを、そしてその晴れ渡りの中に入り、それと一つになる。境界のない空が内側に反映される。

・ポイント

①まばたきなく見つめること。

②くれぐれも空について考えない。

③晴れ渡りの中に入る。

・思考は動いていても、それには無関心でいる。思考はそこにあるが、マインドにとどめておく。例えば、多くの車が通りを走っていても、車には関心を払わず、ただ通りを見る。誰が通るか見たりはしない。何かが通っていることをマインドにとどめ、その背景の空間を意識する。そうすれば、夏空は内側に起こる。

 

◯全空間を自分の頭の中に吸収されたものとして見る

・眠りに入ろうとする時、寝床の上に横わたり、目を閉じ、自分の足がどこにあるのかを感じる。それから想像する。「自分の背が十センチ伸びた。背が伸びた。」目を閉じそれを感じる。

・頭がどこにあるかを感じる。そして頭もまた十センチだけ伸びたと感じる。

・それをさらに進め、例えば自分が300センチになったと感じる。あるいは、自分が部屋全体に広がったと感じる。想像の中で自分が壁に触っていると感じ、自分が部屋全体に広がったと感じる。そして順々に家全体が自分の中に入ったと感じる。

・三日間、これを感じる。それからさに三日間、自分が部屋全体に広がったと感じる。これは想像の訓練だ。それから三日間、家全体が自分の中に入ったと感じ、それから三日間、自分が空になったと感じる。

 

◯闇の中に溶け入る

・予備段階として、闇の中に座り、灯りを消し、闇を感じる。闇に対して愛に満ちた態度をとり、闇が自分に触れるようにする。闇を見る。暗い部屋の中で、あるいは闇夜に、目を開け、交流し、一緒になり、その交わりを吸い込む。

・まず最初に、自分の無意識的な恐怖に打ち勝つこと。闇は大きな至福に満ちていることを知り、それと触れ合うことは、深い宇宙的現象と触れ合うということ。肝心なのは、そうした恐怖を感じ、恐怖に気づき、恐怖に意識の光を当てること。そうした恐怖は、自然に現れる。それが現れたら、ただ観照者としてとどまる。

・境界線が存在するのは、光があるからだ。光がなければ境界線は溶け去る。闇の中では何者も限定されない。すべてはすべてと溶け合う。諸形態は消える。

・闇を凝視する。目を開いたままにする。閉じてはいけない。目を閉じている時の闇は、また別のものだ。

 

◯火を注視する

ブッダに入門を許可されると、まず最初に「火葬場に行って死体の燃えるところを観察しなさい」と言われた。3ヶ月間、何もせずに、ただそこに座って見る。ブッダは言った「それについて考えず、ひたすら見つめなさい」。そして探究者は、自然、こう思うようになる。「やがて自分の体も焼かれるのだ」。恐れていようといまいと、死は唯一確実なものだ。

・息を吐く時の方が、安らかな状態にある。深く息を吐けば、内側に何か安らぎが感じられる。息を吸う時は、人は強壮になり緊張する。普通私たちは、いつも吸うことに力点を置く。「深呼吸しなさい」と言うと、いつも吸うことから始める。

・一日中、思い出すごとに、息を深く吐く。そして吸うことはしない。吸うことは体に任せる。自分はただ深く息を吐く。そうすれば深い安らぎが感じられるだろう。なぜなら、死は安らぎであり、静寂であるからだ。もし吐くことにもっと大きな注意を払うことができたら、きっと無エゴが感じられるだろう。

・一日15分間、深く息を吐く。吐いている間は、目を閉じる。空気が外に出る時、自分は中に入る。それから体に息を吸わせる。空気が中に入る時、目を開け、自分は外に出る。空気が外に出る時、自分は中に入り、空気が中に入るとき、自分は外に出る。

・横になり、目を閉じ、内側に向かう。注意を爪先に持っていき、日がそこから上方へと昇っていくように、すべてが燃えていくように感じる。火が上昇するにつれ、体は消え去っていく。爪先から始め上方へと向かう。火は上方へ向かっていく。そして火の通過した場所はもう存在しない。みな灰になった。引き続き昇り、最後に頭が消え失せる。すべてがみな、灰は灰になった。

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