MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

『112の瞑想秘法の書(下)』(OSHO) <7冊目『光と闇の瞑想』より>

『112の瞑想秘法の書(下)』(OSHO)(◯)

 <7冊目『光と闇の瞑想』73〜83の技法より>

 20世紀のインドを代表する思想家OSHO。ガンジーブッダらと共にインドの運命を変えた10人に挙げられる方です。数々の講話が書籍になっていますが、本書は、112の瞑想法を講話した内容を書籍10冊にして発売されていたものを、上下巻にまとめたもの。それぞれ5冊分の書籍が掲載されています(なので、上下2段書きの体裁で900ページ超のボリューム)。

 単に瞑想法というよりも、人間の探究本といった感じで、宗教でもなく、思想本でもなく、「人」を本質的に掘り下げていった内容となっています。OSHO初読でお勧めする書籍ではありませんが、私は、コーチング、組織づくり、人間関係づくり、人や組織の理解などに役立てています。

 

(『光と闇の瞑想』より・・印象に残ったところ)

◯第73の瞑想技法

・経文:「夏、空全体が果てしなく晴れ渡るとき、その晴れ渡りの中に入る」

・空に瞑想する。雲ひとつなく、無限に空っぽで、晴れ渡った夏空に。それはまったく手付かずであり、その中では何ひとつ動くものがない。その空に思惟する。その空に瞑想する。その晴れ渡りの中に入る。そしてその晴れ渡りになる。その宇宙的な晴れ渡りになる。雲ひとつない大空に瞑想すれば、突然マインドが消え去っていくだろう。

・寝転んで現実を忘れる。人気のない浜辺とか、どこでもいいから、仰向けに寝転んで、ただ空を見つめる。空の晴れ渡っているときがいい。雲ひとつなく、果てしなく晴れ渡っているときが。そして、その晴れ渡りの中に入り、そのひとつになる。まるで自分が空になったかのように、宇宙になったかのように。

・大空を見つめるのはいいことだ。その境界のない広がりは素晴らしい。あなたの境界もまた消え去る。なぜなら、境界のない空が内側に反映されるからだ。瞬きせずに見つめられたら、さらにいい。瞬きしたら、思考作用が続いていく。だから瞬きせずに見つめる。

 

◯第74の瞑想技法

・経文:「シャクティよ。全空間を、自分の頭の中に吸収されたものとして見る。光輝のうちに」

・この技法をするときは、目を閉じる。目を閉じて、まるで全空間が頭の中に吸収されたかのように感じる。

・第一の段階。眠りに入ろうとするとき、寝床の上に横になり、目を閉じ、自分の足がどこにあるかを感じる。自分の足がどこにあるかを感じる。その見当をつける。それからこう想像する。「自分の背が10㎝だけ伸びた・・背が伸びた、10㎝だけ大きくなった」目を閉じそれを感じる。

・第二の段階。頭がどこにあるか感じる。内側でだ。そして頭もまた10㎝だけ伸びたと感じる。それをさらに進める。例えば自分が300㎝になったと感じる。あるいは自分が部屋全体に広がったと感じる。想像の中で、自分が壁に触っていると感じ、自分が部屋全体に広がったと感じる。そして順々に、家全体が自分の中に入ったと感じる。一旦この感覚がわかったら、あとはまったく楽だ。

・3日間これを感じ続ける。それからさらに3日間、自分が部屋全体に広がったと感じる。これは想像力の訓練だ。それから3日間、家全体が自分の中に入ったと感じ、それから3日間、自分が空になったと感じる。そうすればこの技法はまったく簡単になる。

 

 全10巻で解説されている計112の瞑想法には、セットとなる「112の瞑想カード」というのが発売されています。カード112枚には、それぞれの瞑想のタントラとイメージ画が描かれ、説明書にワークの要点(本書からの抜粋)がまとめられており、瞑想の実践に使えると思います。

112の瞑想秘法の書 下

112の瞑想秘法の書 下

  • 作者:OSHO
  • 市民出版社
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