MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

2016-01-01から1年間の記事一覧

ローマ人の物語Ⅱ(塩野七生)

『ローマ人の物語Ⅱ』(塩野七生)(〇)<2回目> 第2巻は、丸ごと1冊ポエニ戦争。名将ハンニバルVS名将スキピオを描いた「ハンニバル戦記」です。2人は12歳の年齢差があり、まず向かうところ敵なしのハンニバルの活躍。そして、後半はハンニバルのイタ…

アウグストゥス(アントニー・エヴァリット)

『アウグストゥス』(アントニー・エヴァリット) ローマ帝国初代皇帝アウグストゥス。混乱していた共和政ローマを整然たる皇帝の独裁へと変え、その後ヨーロッパが一つの地域、ひとつの文化としてまとまる基礎を築いた創設者。華やかさや偉大な政治的天才で…

ローマ人の物語Ⅰ(塩野七生)

『ローマ人の物語Ⅰ』(塩野七生)(〇)<2回目> 今年完読しましたが、あまりにおもしろく、2周目に突入。2周目は読むスピードも早くなり、ストーリーが頭にも入りやすくなってきます。自ずと見えてくるものが多く線引き箇所も増えます。2周目はもう一…

道は開ける(D・カーネギー)

『道は開ける』(D・カーネギー)(〇)<2回目> 『人を動かす』と並ぶ名著です。本書は、悩みを克服した実証記録、悩みを取り除く処方箋。「悩み」の実態とその克服法がまとめられています。 (印象に残ったところ‥本書より) 〇過去と未来を鉄の扉で閉…

民泊ビジネス(牧野知弘)

『民泊ビジネス』(牧野知弘) 2015年に2000万人を超えたインバウンド。政府が新たに打ち出した、2020年にインバウンド倍増、4000万人を実現させるため期待される民泊。本書は、民泊ビジネスの登場背景となったインバウンドの増加によるホテル業界の動きを整…

成功するのに目標はいらない!(平本相武)

『成功するのに目標はいらない!』(平本相武)(〇) チームフロー代表の平本あきおさんの著書。未来のビジョンをありありと思い浮かべ、そのビジョン実現に必要な出来事(目標)を見つけアクションする「ビジョン型」と、過去の充実体験から大事な価値観を…

現場が動き出す会計(伊丹敬之、青木康晴)

『現場が動き出す会計』(伊丹敬之、青木康晴)(〇) アカウンティングⅡ(管理会計)の受講当時に発売されていれば、ぜひ読んでおきたかったな・・・と思える管理会計の良書でした!管理会計の基本は押さえつつ、管理会計が経営にとってどんないいことがあ…

捨てられる銀行(橋本卓典)

『捨てられる銀行』(橋本卓典) 金融庁担当の共同通信社の記者による本書。2015年7月に就任された森金融庁長官による「金融行政方針」にスポットをあて、これまでの「銀行の持続可能性」や「銀行の健全性」という金融機関を磨くことから、「銀行の先にいる…

聴くだけで集中力が高まるビジネス瞑想CDブック(平本あきお)

『聴くだけで集中力が高まるビジネス瞑想CDブック』(平本あきお) チームフロー代表の平本あきおさんのCDブック。34年間瞑想を実践していらっしゃる著者が、忙しいビジネスパーソン向けに5分ほどの短時間でスッと瞑想に入り込める瞑想実践法についてまとめ…

スポーツビジネス最強の教科書(平田竹男)

『スポーツビジネス最強の教科書』(平田竹男) 本書は、①欧米のスポーツビジネス(米国NFL、MLB、NBA、NHL、MLS、欧州サッカー)、②日本のプロスポーツ経営(プロ野球、Jリーグ、バスケ、個人競技)、③スポーツビジネスのトリプル・ミッシ…

自己評価の心理学(クリストフ・アンドレ&フランソワ・ルロール)

『自己評価の心理学』(クリストフ・アンドレ&フランソワ・ルロール)(〇) 仕事・友人関係・恋愛・結婚・子育てなどあらゆる場面で考え方や行動に大きな影響を与える「自己評価」。自己評価が高い・低い・安定している・不安定という状態はどのように形作…

定本危機管理(佐々淳行)

『定本危機管理』(佐々淳行) 危機管理の権威、佐々淳行さんが2014年にまとめらた危機管理に関するノウハウ本です。これまでに出版された著書のエッセンスもまとめられており、危機管理とリーダーの役割について、要点がつかみやすい内容となっております。…

『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック(塩野七生)

『『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック』(塩野七生) 『ローマ人の物語』全巻のエッセンス、多数の写真、人物録をはじめとしたコラム、著者へのインタビューなど、本編を読み終えた後に復習を兼ねて読むのに適した一冊です。 (印象に残ったところ‥…

WORK RULES!(ラズロ・ボック)

『WORK RULES!』(ラズロ・ボック)(〇) Google人事担当上級副社長による人事制度を含む働く環境づくりに関する書籍です。 「職場をどうやって運営しているか」「Googleはどんな仕組みで動いているのか」「Googleの文化とは?」「どうやって仕事をやり遂げ…

平時の指揮官 有事の指揮官(佐々淳行)

『平時の指揮官 有事の指揮官』(佐々淳行) 平時のリーダーシップ、有事のリーダーシップと言ってもよい、リーダーシップ本です。著者は、警察庁出身で防衛庁官房長、防衛施設庁長官等を歴任した危機管理のプロであり、現場の経験に基づき、有事と平時を比…

平成27年度改正個人情報保護法のしくみ(日置巳美、板倉陽一郎)、Q&Aでわかりやすく学ぶ個人情報保護法(辻畑秦喬)

『平成27年度改正個人情報保護法のしくみ』(日置巳美、板倉陽一郎)、『Q&Aでわかりやすく学ぶ個人情報保護法』(辻畑秦喬) 2冊とも個人情報保護法の平成27年9月改正に焦点をあてた解説書です。全面施行は、改正から2年以内と決められており、平成29年8…

資生堂インパクト(石塚由紀夫)

『資生堂インパクト』(石塚由紀夫) 様々な企業で「女性活躍推進」というキーワードで働き方改革が進んできていますが、本書は、子育てをする女性への配慮が行き過ぎる流れを改善する取り組みが紹介されています。 職場の不平等感をなくすために、2014年か…

これからのマネジャーの教科書(田久保善彦)

『これからのマネジャーの教科書』(田久保善彦)(〇) 部下を持つマネジャーの方にお薦めの一冊です。グロービス経営大学院の田久保先生、共同執筆者には共に学んだ方々の名前が並ぶので、迷わず購入したのですが、ある種仲間内ということは差し引いても、…

ローマ人の物語ⅩⅤ(塩野七生)

『ローマ人の物語ⅩⅤ』(塩野七生)<完>(〇) 「なぜ」よりも「どのように」衰亡していったのか、に重点を置いて書かれた最終巻。「一国の歴史も一人の人間の生涯に似ている。徹底的に分かりたいと思えば、その人の誕生から死までをたどるしかないという点…

中村邦夫「幸之助神話」を壊した男(森一夫)

『中村邦夫「幸之助神話」を壊した男』(森一夫)(〇) 企業の理念と社会的価値Day5のケースの主人公であるPanasonicの中村邦夫元社長の経営スタイルについてまとめられた1冊です。「破壊と想像」。事業部制や部課長制の廃止、強い事業への絞り込み、人員…

Fin Tech入門(辻庸介・瀧敏雄)

『Fin Tech入門』(辻庸介・瀧敏雄) 2015年頃からよく耳にするようになった、「Fin Tech」。Finance+Technologyの造語であり、文字通り、金融と技術の融合のことを言います。本書は、利用領域ごとに背景や事例を交えながら解説されているフィンテックの入…

最強交渉人のNOを必ずYESに変える技術(島田久仁彦)

『最強交渉人のNOを必ずYESに変える技術』(島田久仁彦)<2回目> 本書は、国際ネゴシエーターとして世界で活躍されている島田久仁彦さんが交渉の要諦をまとめた一冊です。交渉の準備から実際の交渉まで、何を意識し、実践すればよいのか、技術面にフォー…

ローマ人の物語ⅩⅣ(塩野七生)

『ローマ人の物語ⅩⅣ』(塩野七生)(〇) 第十四巻「キリスト教の勝利」は、337~397年までの期間を、コンスタンティウス帝、ユリアヌス帝、司教アンブロシウスの3名を中心にまとめられています。 313年に公布された「ミラノ勅令」。蛮族侵入への対処が国家…

思考は現実化する(上・下)(ナポレオン・ヒル)

『思考は現実化する(上・下)』(ナポレオン・ヒル) 1937年刊行の元祖自己啓発本。アンドリュー・カーネギーが基礎をつくり、ナポレオン・ヒルが体系化した本書は、500名を超える成功者の行動を分析・検証した成功哲学です。 ※本書の成功の定義:他人の権…

失敗の研究(金田信一郎)

『失敗の研究』(金田信一郎) 日経新聞編集委員が大企業の不正のメカニズムや経営の失敗に切り込んだ一冊。第1部では、①理研、②マクドナルド、③代ゼミ、④ベネッセ、⑤東洋ゴム、⑥ロッテ、⑦三井不動産、⑧化血研の事例を紹介。第2部では、膨張期・巨体維持期…

ローマ人の物語VⅢ(塩野七生)

『ローマ人の物語VⅢ』(塩野七生) 第十三巻「最後の努力」は、284~337年を統治した2人の皇帝、ディオクレティアヌス帝とコンスタンティヌス帝の時代がまとめられています。「帝政後期」(絶対君主政体に移行した時期)と呼ばれるこの時代。なぜ、絶対君主…

交渉プロフェッショナル(島田久仁彦)

交渉プロフェッショナル(島田久仁彦)<2回目> 著者は、23歳から国際紛争調停官として紛争調停に携わる国際ネゴシエーター。交渉相手の警戒を説き真意を引き出すテクニック、決裂必至の国際会議で合意をつくる根回し術、当事者全員に利がある調停のキモと…

ローマ人の物語Ⅻ(塩野七生)

『ローマ人の物語Ⅻ』(塩野七生)(〇) 第十二巻「迷走する帝国」は、3世紀のローマ帝国の混乱期を描いた一冊。2世紀は混乱の1年間を除けば6人の皇帝(うち5人は病死)で統治したのに対し、3世紀(正確には211~284年の73年間)は22人により統治され…

ローマ人の物語Ⅺ(塩野七生)

『ローマ人の物語Ⅺ』(塩野七生)(〇) 第十一巻「終わりの始まり」は、五賢帝最後のマルクス・アウレリウスが半分強、残りはタイトルの終わりの始まりの皇帝になるコモドゥス、そして内乱の時代、皇帝セヴェルスの時代が描かれています。一旦歯車が狂い始…

『ローマ人の物語Ⅹ』(塩野七生)

『ローマ人の物語Ⅹ』(塩野七生)(〇) 第十巻「すべての道はローマに通ず」は、単行本全15巻の中でも異色の1冊。 通常の時系列の物語ではなく、ローマ帝国を支えたインフラにスポットが当てられ、ハードインフラとしての街道、橋、水道、ソフトインフラと…