MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

瞑想バイブル(マドンナ・ゴーディング)

『瞑想バイブル』(マドンナ・ゴーディング)(◯)

 ゴールデン・ウィークの旅のお供に持参した本書。1種類の瞑想につき見開き2ページ。瞑想を日常化していて、瞑想のバリエーションを広げたい方向けの一冊です。瞑想とは何か、瞑想をする理由や準備といった全体に関するものに次いで、「落ち着きとセンタリング」「心を配る生き方」「ボディ・マインド・スピリットを癒す」「体を動かす」「愛と思いやり」「問題解決」「夢をかなえる」「神性とのリンク」といったテーマに分けて、全140種類の瞑想が紹介されています。以下では、私が実践した20数種類の中からいくつかを紹介いたします

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯基本パターン(朝・夜の10分間瞑想)

・集中力が高まる、心身を落ち着かせる、不安を和らげ心拍数と血圧を下げる効果がある。

①脚を組んでお尻が少し高くなるようにしてクッションに座る(または椅子に腰掛ける)。背筋はまっすぐに、肩は水平にして力を抜き、あごは床と平行に。視線は下方に、前方やく1メートルを眺める。

腹式呼吸で鼻から意識をし、体で緊張している部分があったらリラックスさせる。

③息を吐くたびに数を数え、10まで数えたら1から数え直す。思考が割り込んできたら、「ただ受け流して」また呼吸を数える。

④10分ほど経ったら終わりにする。

 

◯基本からのバリエーション

・上記の基本パターンの瞑想のうち、③のバリエーションを広げる瞑想法がいくつかあります(①②④は同じ)。

①思考という雲

 思考が割り込んできたら「思考」というラベルを貼って呼吸に注意を戻す。

②広い心

 5分ほどしたら数を数えるのを止め、さらに2分ほど吐く息に集中する。息を吐き終わるときに湧き上がる安らぎと広がりを感じ、光あふれる広々とした空間に息が吐き出されその空間に広がっていくのを感じる。想念が浮かんだら自ら作った広がりに注意を戻す。

③散漫な心

 外部からの刺激で気が散らないかどうか意識し、気が散ったらその刺激にラベルが貼って呼吸に注意を戻す。

④心は今どこに

 雑念が湧いたら、浮かんだ想いの時間と場所を心に止める。思考が飛んだ実際の場所とそれが過去・未来だったかを書き出す。

⑤今考えていること

 雑念が湧いたらその内容を心にとめる。例えば金銭的な問題について考えたら、「金銭についての心配」と心の中で書き留め、再び呼吸を数える。

 

◯9セットの呼吸

・忙しい生活から瞑想行へと心を切り替えるのに役立つ。

①体が完全に空っぽで透明にになったところをビジュアライズする。1回目の呼吸は左の人差し指で右の鼻腔を押さえ、左の鼻腔から息を吸い込む。純白の光を吸い込み体がその光で満ちるのをイメージする。次に息を吐きながらものへの執着が黒い煙となって右の鼻腔から出ていくのをイメージする。3回繰り返す。

②右の人差し指で左の鼻腔を押さえ、右の鼻腔から純白の光を吸いこむ。今度は怒りや悲しみや憎しみが左の鼻腔から黒い煙となって出ていく。3回繰り返す。

③両方の鼻腔から白い煙を吸い込む。愚かさと心の混乱を黒い煙として残らず吐き出す。この煙が眉間から出ていくさまをイメージする。3回繰り返す。

 

◯星を見つめる

・壮大な宇宙に自分がいかにちっぽけな存在かを実感し、心身をリラックスさせる。

①星の下で伸びをする。数分間呼吸をして体をほぐす。

②頭上の星空に身を投じる。意識に浮かぶ想いや感情はひとまず受け入れ、そっと後にして先に進む。

 

◯センタリングの祈り

・自分にとって神聖な1つの言葉に集中する瞑想で感情のバランスをとる。

①スピリチュアルな本を読んで、心に響く言葉が目に入るのを待つ。神・仏陀・イエス・愛・平和など。

②その言葉を自分の中に取り込む。雑念が湧いたり気が散ったりしたのに気づいたら、神聖な言葉に戻る。この要領で20分間瞑想する。

 

◯体を忘れずに

・体を意識し、体と心のバランスを整える

①呼吸を見つめて心を鎮める。

②呼吸に集中させていた意識を体の別の部分に移す。首や膝など感覚を覚えやすいスポットを選ぶ。意識を全てそのスポットに集中させ、感覚を見守る。

③思考が割り込んできたら、そのスポットに意識を戻す。

④さらに別の部分に意識を移して同じエクササイズをくりかえしてもよい。

 

◯おいしい瞑想

・ヘルシーな食生活に切り替えるよう促される

①時間をかけてリラックスし、気持ちを落ち着かせる。これから口にする食物に感謝を表す。

②一口分を含む。箸をテーブルに戻して丁寧によく噛む。舌触りや歯ざわり、飲み込む時に喉に感じる感覚に集中する。

③最初の一口の味覚を十二分に味わったら箸を手にとってもう一口食べる。最初の一口を飲み込まないうちから次の一口を待っていないか?お腹がいっぱいになった後も食べていないか?

④生まれて初めて食事をするように、ひたすら食材の味を味わう。

 

◯スイートドリーム

・雑念を払い、リラクゼーションを誘う

①静かな環境を寝室に確保する。ベッドに入って灯りを消す。

②仰向けになってからを伸ばしてくつろぐ。思いっきり体を緊張させ、それから力を抜く。3回繰り返す。

③下腹部へゆっくり息を吸い込む。20回繰り返す。

④息を吸うたびに安らぎも吸い込み、吐くたびに1日の気がかりを吐き出す。

 

 瞑想には本当にたくさんのバリエーションがありますが、余分なものを取り除き、今ここに集中することによって、集中力が高まり、気づき力もアップします。私も瞑想を始めた頃はイマイチ効果が実感できませんでしたが、2年半以上続けてきてようやく、自然体でゆったりしているけど、とても鋭敏になって今ここへに意識がある状態が感じられるようになってきました。そういう効果実感があることから、自ずと瞑想のバリエーションを広げたくなり、本書にたどり着いた気がします。

新装 瞑想バイブル

新装 瞑想バイブル

 

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